[フランクフルト 22日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は22日、ユーロ圏が直面するインフレショックは見過ごせないほど大きいものの、長期的なインフレ期待を押し上げたり、危険な二次的影響を生み出したりするほど大きくないとの見方を示した。欧州議会委員会の公聴会で発言した。

ラガルド氏は、以前自身が提示した政策対応に関する3つのシナリオについて、ユーロ圏はインフレが目標を上回っているものの過度に持続的ではなく、ある程度慎重な政策調整を必要とする「中間のシナリオ」に直面しているとの認識を示した。

ラガルド氏は、ショックはあまりに大きく、見過ごせばインフレ目標を損ないかねないとの見方を示しつつ、「ただ現段階では、インフレ期待のアンカーが外れた状態や二次的影響など、より強力な政策対応を正当化するような兆候はまだ見られない」と述べた。

さらに、今回のショックは、ECBが記録的なペースで利上げを余儀なくされた2021─22年の局面よりも規模は小さく見えるとし、より堅調な労働市場、所得の増加、パンデミック後の供給面での課題が存在しないことなどから、現在の状況は当時と異なると指摘。

それでも、ユーロ圏が近年高インフレを経験したことを踏まえると、賃金形成が新たなショックに対してより敏感になっている可能性があるため、ECBは油断してはならないとの考えを示した。

ラガルド氏は今後の具体的な措置について明言しなかったものの、今回の発言は、追加の金融引き締めが可能だとしても、ECBの主要政策金利が当面、経済を刺激も抑制もしない「中立レンジ」を超えることはないとの見方を強める可能性が高い。このレンジは現在、1.75─2.50%とみられている。ECB預金金利は現在2.25%。

ラガルド氏は、「中立金利」に関するECBの推計値は、政策当局者が金利を決定する際の明示的な目標として用いられているわけではないとの見方も示した。

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