[ラパス 21日 ロイター] - ボリビアでパス大統領が全土に非常事態を宣言した翌日の21日、数週間ぶりに主要な道路封鎖が解除されるなど、政権への抗議行動を巡る政治・社会危機が幾分改善する兆しが見られた。一方で道路封鎖の影響で、がんの子どもを医療機関に運ぶ任務に従事していた軍の航空機が墜落して民間人を含めた乗員6人全員が死亡し、混乱の影響がさまざまな方面に波及している様子もうかがえる。
混乱のきっかけは、深刻化するドル不足や、国際通貨基金(IMF)との支援策を巡る交渉が続く中でパス氏が財政赤字を削減するため、長年続いていた燃料補助金を突然削減したことだった。
抗議活動参加者の多くは、左派のモラレス前大統領と連携。燃料価格の安定化や不評だった土地改革の撤回などの措置が講じられたにもかかわらず、抗議活動は激化して労働組合は賃上げ、燃料とドル不足の解消、パス氏の辞任を要求し、農業団体などとともに主要道路を封鎖した。
これによってトラックが立ち往生し、多くの地域への食料や燃料、医薬品供給が滞る社会的危機が発生し、パス氏の非常事態宣言につながった。
政権と抗議活動家らとの話し合いで一連の進展があったことを受け、継続中の道路封鎖が合計28カ所に減少した。
ボリビア議会は、封鎖を解除するための軍の広範な展開を可能にし、道路や高速道路の封鎖を禁止することで、通行を回復し必需品を供給することを目的としたパス氏の政令を承認した。
一方、国防省の声明によると、21日には政府所在地のラパスに隣接するエルアルト市からコチャバンバへ向かっていた軍用機が墜落。
墜落の原因については特定されていない。同省は今回の飛行任務の詳細は明らかにしなかったが、この飛行機はここ数週間、道路封鎖が続く中でがんを患う子供たちを治療施設へ搬送するために使用されていたと説明した。
ボリビアの道路の多くは、抗議活動中に受けた損傷の修復や大規模な清掃を必要としている。