2013年に日本の熊本で採択された「水銀に関する水俣条約」。現在は50カ国以上で条約が締結され、深刻化する水銀汚染の抑制を目指す世界的な枠組みとなっている。同条約の正式な発効を受け、日本では2018年に「水銀汚染防止法(水銀の環境への汚染の防止に関する法律)」が施行。特定の水銀使用製品の規制などが決まり、一部の蛍光灯がその対象となっていた。
さらに2023年にスイスのジュネーブで開催された「水銀に関する水俣条約第5回締約国会議(COP5)」では、一般照明用蛍光灯の製造および輸出入の禁止が決定。規制は2026年1月から順次行われ、2027年末までには一部の在庫を除きその製造販売が禁止となることが決まっている。
「従来の蛍光灯がそのうち使えなくなる」ということを、なんとなく理解している人は少なくないかもしれない。日本照明工業会の調査によると、日本国内の照明器具全体のLED化率は2025年9月時点で約65%。住宅に比べてLEDへの置き換えが進む非住宅の屋内用照明でも約70%にとどまり、約30%の照明器具がまだLED化されていないのが現状だ。
ちなみに既存光源の約30%を照明器具の台数で見ると約2.26億台。そのうち工事が必要なダウンライトの台数は約4600万台とも試算されており、今後は照明器具の交換需要の急増がメーカーのみならず電気工事事業者を直撃することとなる。
業界初のマルチな機能で現場の“省力化”を実現
とりわけ大きな課題となるのが、電気工事業界の労働力不足だ。高齢化や人口減少による人手不足に加え、2024年4月以降には、これまで時間外労働の上限規制がなかった建設業でも、1カ月100時間・年間720時間の上限規制が適用された。
2027年の蛍光灯完全終了を前に、必要な交換工事はどんどん増えていく一方で工事を担う人材が足りない──。そうした業界の“困りごと”を背景に生まれたプロダクトが、パナソニック エレクトリックワークス株式会社(以下、パナソニックEW社)から6月1日に発売された「リニューアルダウンライト」だ。