[チューリヒ 7日 ロイター] - スイス企業の1─4月の米国向け投資額が270億ドルに上った。スイスと米国の関税合意に基づき、今後投資を大幅に増やす約束を果たす動きとみられる。スイス紙ノイエ・チュルヒャー・ツァイトゥング(NZZ)が報じた。
同紙は、在スイス米国商工会議所が会員向けに送付した内部メールを入手し、そこに記載されていた数字を明らかにした。
スイスと米国は昨年11月14日、スイス企業が今後5年間で米国に2000億ドルを投資すると発表していた。この約束は、トランプ米大統領が昨年8月初旬に引き上げたスイス製品の懲罰的関税を39%から15%に引き下げる暫定合意の一環だ。
投資には、製薬大手ノバルティスによる2つのプロジェクトが含まれている。1つは西部カリフォルニア州サンディエゴの生物医学研究センターで、もう1つは南部テキサス州のがん治療薬製造施設。同業のロシュも南部ノースカロライナ州で生産を拡大しており、医療技術を手がけるイプソメドは同州に新拠点を建設中だ。
その他の投資には、海運大手MSCによる南部フロリダ州マイアミでの北米本社の新設が含まれる。これにはクルーズや物流事業も含まれる。また、工作機械メーカーのフィフナー・グループや電子機器メーカーのエルマなどの工業系企業も米国での生産能力を増強している。
米政府は2日、強制労働対策が不十分だとする国々に対して新たな関税を導入する方針を示した。この措置に基づき、スイス製品に12.5%の追加関税を課すとしており、これは欧州連合(EU)からの輸入品に対する税率(10%)を上回る水準となっている。