Jody Godoy
[5日 ロイター] - カリフォルニアやニューヨークなど米国の複数の州は、メディア大手パラマウント・スカイダンスによる1100億ドルの同業ワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)買収を阻止するための訴訟を準備している。事情に詳しい関係者が5日、ロイターに明かした。
関係者の話では、訴訟は数週間以内に提起される見通し。ほかにどの州が加わるかは現時点では明らかになっていない。
カリフォルニアのボンタ司法長官は4日、買収の容認は州政府よりも豊富な資源を持つ連邦司法省の独占禁止当局による責任の「放棄」だとして、トランプ大統領を批判した。民主党員のボンタ氏は、この統合案に懸念を抱く州政府側の急先鋒で、パラマウントが動画配信大手ネットフリックスの買収提案を退けてWBDの買収を発表した直後から、調査を行うと表明していた。
ボンタ氏事務所の広報担当者は、カリフォルニアの調査は継続中であると述べたものの、それ以上の言及は避けた。
ロイターが複数州の訴訟準備を報じた後、WBDとパラマウントの株価はいずれも下落した。
買収阻止を目的とした全ての訴訟が成功するわけではない。ただ裁判官が審理中に買収手続きの一時停止を命じれば、取引の完了が数カ月遅れる可能性がある。
パラマウントは、10月までに取引が完了しない場合、株主に対して延滞補償金を支払うことに合意している。同社の最近の説明によれば、その費用は1日当たり約690万ドルだ。
関係者によると、司法省は間もなくこの取引に関する判断を下す公算が大きい。同省は3月下旬、この買収がスタジオの制作数、コンテンツの権利、配信競争、および映画館にどのような影響を与えるかについての情報を求める召喚状を送付している。
パラマウントの広報担当者は、WBD買収は競争を促進するもので、反対することは「ネットフリックスのような既存の支配的な企業に対して不当な優位性を与えることを意味する」と述べた。
また「消費者、クリエイター、そして業界全体にとって明らかに利益となるこの取引を脱線させようとするいかなる試みに対しても、われわれは戦い続ける」と付け加えた。
ハリウッドの4大映画会社のうちの2つを統合するこの取引は、雇用の喪失を懸念する俳優や脚本家らから批判を浴びている。映画館運営事業者らも「ハリー・ポッター」や「スーパーマン」シリーズを手がける名門ワーナー・ブラザースとパラマウント・ピクチャーズの統合に反対しており、上映作品の選択肢が減り、競争が損なわれると主張している。