[マニラ 4日 ロイター] - ロイターが入手した衛星画像によると、中国とフィリピンが領有権を巡って対立する南シナ海のスカボロー礁(中国名・黄岩島)の入り口付近で5月下旬、構造物が確認された。その後の画像では消失しており、撤去された可能性がある。
フィリピンのテオドロ国防相は5月30日、シンガポールで開かれたアジア安全保障会議(シャングリラ会合)の会場で記者団に、構造物の存在に関する情報を受けたと発言。今月3日には、フィリピン政府は、新たな構造物に関して調査しているとしていた。
衛星画像提供会社Vantorのアナリストによると、5月27、29、30日にそれぞれ撮影された写真の物体は、ブイ(浮標)などの可能性があるという。5月27日と29日の画像には防壁のようなものも見られた。ただ、今月1日に撮影した画像では、物体は確認できなかった。
海洋監視を手がける米SeaLightは今月2日、スカボロー礁で5月28日に撮影した衛星画像を交流サイトXに投稿し、「入り口付近に小さな反射物」が見られると説明。他の画像の分析結果を基に「持続的な構造物だ」と指摘していた。
スカボロー礁の領有権問題はアジアの安全保障の火種となっており、船舶が衝突する事案も発生している。中国が昨年、周辺に「自然保護区」を設立すると発表したのに対し、フィリピンは領有の口実だとして非難している。