[ブリュッセル 3日 ロイター] - 欧州議会のランゲ国際貿易委員長は3日、昨年合意した税率に上乗せする形で米国が新たな関税を課すことは、いかなるものであれ受け入れられないと述べた。欧州連合(EU)が強制労働による製品の取引を抑制していないとする米国の主張を「全くばかげている」として一蹴した。
米通商代表部(USTR)は2日、調査によって強制労働で作られた製品の取引抑制を怠っていることが示されたとして、EUを含む60カ国・地域からの輸入品に対し、10%または12.5%の追加関税を課す案を公表した。
ランゲ氏は「これは予想されていたことではあるが、調査とその結果は全くばかげている」と述べた。「米連邦最高裁での(違憲判決による)後退を受けて、米政府は関税政策の新たな法的根拠を必死に探している。既存の関税を正当化するか、あるいは新たな関税を準備するために、考え得るあらゆる口実が使われているように見受けられる」と語った。
「まず関税措置ありきで、後から適当な法的正当性を見出すという印象がますます強まっている。ここでのやり方は、合わなければ無理にでも合わせるというものだ」と指摘した。
ランゲ氏によると、EUは2024年末、強制労働を用いて製造された製品に対する世界で最も厳しい法制度を採択した。企業はサプライチェーン(供給網)の透明性を高め、リスクを特定し、対策が講じられていることを証明するための新たな要件に向けて、すでに準備を進めているという。同氏は欧州委員会が当局と企業向けの最終的な実施指針を策定中だと述べた。
「EUはこの分野で世界基準を確立している」とし、「EUが強制労働に対して十分な措置を講じていないという主張は、まともに精査すれば成り立たない」と語った。
同氏は米政府が大部分のEU製品に対する最大関税率を15%に設定すると決めた25年7月の「ターンベリー合意」に言及した上で、「重要な論点は提案されている10%の追加関税がターンベリー合意を超えるかどうかだ」と述べた。「われわれにとって、それを超えるものは受け入れられないということは明白だ」と強調した。