Ritsuko Shimizu

[東京 2日 ロイター] - キオクシアホールディングス<285A.T>の太田裕雄社長は2日、足元の株価について、同社の戦略に対する資本市場の評価と信認を反映したものとの見方を示した。好業績を背景に、2027年度から配当を開始する。キャッシュフローが想定以上に強い場合には、26年度下期からの前倒しも検討する方針という。

同社はこの日、投資家説明会を開催した。太田社長は、昨年、フラッシュメモリーが単なるデータの保管庫ではなく、AIシステム全体のパフォーマンスを左右する極めて重要な存在になると指摘したと振り返り「その見通しは実際の需要として顕在化し、現在の株価は、AI需要を的確に捉えた戦略に対する資本市場からの評価と信頼の表れ」と話した。

24年12月に上場したキオクシアは、上場時1440円だった株価が7万7540円(2日終値)まで急騰している。

同社は5月の決算発表時に、26年4―6月期の連結純利益(国際会計基準)が前年同期比47倍の8690億円になるとの見通しを発表した。太田社長は、業績拡大の背景にあるAIデータセンター向けの需要は「力強く拡大しており、フラッシュメモリー市場は活況を呈している。この状況は2027年も継続する」とした。

こうした需要を支える設備投資については、26年度に4500億円との計画を示していたが、今回、26―28年度で年間平均約4700億円(25年度は2837億円)を投じる計画を明らかにした。研究開発は、同3年間に年間2300億円(25年度は1411億円)に増やす方針。

矢口潤一郎常務は、能力増強のための新棟について「向こう5年程度は北上工場(岩手県)が有力候補で、そこを中心に考えている。建屋の建築コスト、オペレーションコスト、機会損失が発生しないかなどを考えると、海外より国内での投資の方が効率が良い」と述べた。

第10世代となる3次元フラッシュメモリ製品(BiCS FLASH)は26年夏にサンプル出荷を予定している。1年程度後に量産に移行したい考え。

<累進配当を開始>

河村芳彦副社長(財務統括責任者)は、累進配当政策を開始する方針を明らかにした。「今年度の数字が固まらない状況で何パーセント、いつからとは申し上げられないが、今の予定では、27年度に配当を開始する予定」としたうえで「キャッシュフローの出方が強い場合には、26年度下期に配当ができるかどうかも合わせて検討する」と述べた。

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