David Ljunggren

[オタワ 25日 ロイター] - カナダのカーニー首相は25日、アルバータ州が計画しているカナダからの分離独立の是非を問う住民投票について、法的拘束力はないものの「危険なブラフ(はったり)」になりかねず、そうした問いを投げかけることは「有益ではない」と述べた。

石油資源が豊富な同州は先週、カナダにとどまるかどうかを住民に問う法的拘束力のない住民投票を10月に実施すると発表した。

カーニー氏は2016年に英国で実施された欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)の是非を問う国民投票に言及し「私は英国で何が起きたかを目の当たりにした。10年経った今も、英国民は自分たちが投票したつもりのなかった結果を覆そうとしている」と述べた。

アルバータ州の住民投票では、同州がカナダの一部であり続けるべきか、あるいは将来的に独立に関する拘束力のある住民投票を実施するため、憲法上必要な法的手続きを政府が開始すべきかを問う。

カーニー氏は「こうした根本的な問いを投げかけることは有益か。いや、有益ではない」と述べた。

25日に発表されたアンガス・リードの世論調査では、将来的に拘束力のある住民投票が行われた場合、アルバータ州民の60%がカナダ残留に投票し、67%が「反対」に投票するとの結果が出た。

分離を主張する人々は、トルドー前首相が導入した環境政策が同州の石油・ガス産業を損なっていると不満を抱いている。カーニー氏は昨年3月の政権発足以来、トルドー氏の環境対策をいくつか撤回してきた。

ブレグジットの際にイングランド銀行(英中央銀行)総裁を務めていたカーニー氏は、拘束力のない住民投票を支持することが、連邦政府との今後の交渉で州の立場を強めることになると主張する向きに警鐘を鳴らした。

「こうした分離独立を巡る問題では、しばしば『支持してくれれば将来の交渉でわれわれの立場が強まる』という議論がよく持ち出される。それは非常に危険なブラフだ」と述べた。

ケベック以外の州が分離の是非を住民に問うのはカナダ史上初めてとなる。

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