Howard Schneider

[ワシントン 22日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のケビン・ウォーシュ新議長の就任宣誓式が22日、ホワイトハウスで行われた。ウォーシュ氏は、政権によるFRB批判や利下げへの道筋、トランプ米大統領との関係を背景に他の候補を抑えてFRB議長に指名された。金融政策と米経済にとって極めて重要な局面でFRBのかじ取りを担うことになる。

ホワイトハウスのイーストルームには、ベセント財務長官をはじめとする主要閣僚やコンドリーザ・ライス元国務長官らウォーシュ氏の旧知の人物が顔をそろえた。

トランプ米大統領は宣誓式で、ウォーシュ氏を全面的に支持するとし、「完全に独立した立場」で職務に当たることを望むと述べた。パウエル前議長に対する批判を繰り返してきたトランプ氏だが、ウォーシュ氏に対しては「成長はインフレを意味するものではない」と認識するよう求めた。

ウォーシュ氏は宣誓式で、自らの指揮の下で「改革志向」の政策運営を進めると表明。「使命を果たすため、過去の成功と失敗から学び、硬直化した枠組みやモデルから脱却し、誠実性と業績に関する明確な基準を堅持する」と誓った。

トランプ氏は「自身の判断で職務を遂行し、優れた仕事をしてほしい」と語ったほか、米国の株価上昇はウォーシュ氏のFRB議長就任を好感していることを示していると指摘。米経済はインフレを招くことなく成長できるとの考えを改めて示した。

政策を巡る議論はすでに白熱している。インフレは高止まりし、原油高や関税などを背景に上振れリスクも意識される中、市場やFRB内部からは引き締めを求める圧力が強まっている。

ウォーシュ氏と議長の座を争ったウォラーFRB理事は22日、自身の考えを大きく転換し、最近のFRB内の反対派と歩調を合わせ、政策見通しから「緩和バイアス」を撤廃し、利上げの可能性に道を開くべきだと主張した。

FRBの次回米連邦公開市場委員会(FOMC)会合は6月16─17日で、政策当局者は金利と新たな政策声明について採決するとともに、新たな経済見通しを公表する。

ウォーシュ氏が最初に迫られる実質的な判断の一つは、年末時点の金利見通しを示す「ドットチャート」の公表だ。公表されれば、「集団思考」だと批判してきた他の当局者らと大差ない見方をしているのか、それとも長期金利上昇が目立つ市場をさらに混乱させかねない異端の見解を示すのかが明らかになる。

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