[上海 22日 ロイター] - 中国証券監督管理委員会(証監会)は22日、国内の資金を海外の証券、先物、ファンド商品に違法に向かわせる越境取引に対する取り締まりを発表し、海外市場に資金を違法に送ったとされる証券会社に罰則を科すと明らかにした。これを受け、関連企業の株価は急落した。

国内ライセンスを持たずに中国国内でビジネスを行ったとして罰則を科すのは、オンライン証券会社の老虎(タイガー)、富途、長橋証券(ロングブリッジ)。声明で、違法な証券活動は中国の法律に違反し、市場の秩序を乱し、投資家に損害を与えるとした。違法収益は没収するとしたが、具体的な額には言及していない。

今回の措置は、中国が厳格に管理している資本流出への監視を一段と強めるもの。対象となる証券会社の顧客は今後、保有株の売却のみが可能で買い付けはできなくなる。

取り締まりは、承認なしに中国で事業を展開する海外企業とその国内パートナーを対象としており、既存の違法事業を清算するための2年間の猶予期間を設定。この期間中、影響を受ける投資家は既存の保有資産の売却と資金の引き出しのみが認められ、新規投資は禁止される。

規制当局は取り締まりについて、金融市場の秩序を守り、投資家の権利を保護するための長期的なメカニズムを確立する広範な取り組みの一環と説明。資本市場の健全な発展を保全し、合法的なチャネルを通じた海外投資を促進するとしている。

タイガーの親会社UPフィンテック・ホールディングと富途ホールディングスの米上場株は、寄り前の取引でいずれも30%超下落した。ロングブリッジは非上場。

規制当局の発表は22日の中国と香港市場の取引終了後だった。ハンセン指数先物は0.7%下落。

UOBケイヒアン(香港)の機関投資家営業ディレクター、スティーブン・レオン氏は「短期的には、これらの措置は香港での一部の取引や投機活動を冷え込ませる可能性がある」と述べた。

今回の取り締まりは、2022年末に証監会が海外機関による本土投資家向けの口座開設を禁止して以降、数年にわたって強化されてきた監視体制を一段と拡大するもの。

問題となる口座の大半が所在する香港でも、香港の証券先物委員会(SFC)も22日、12の証券会社を審査した結果、「重大な不備」が見つかったと発表。疑わしい書類や偽造書類で開設された口座の閉鎖を求め、新規口座とその資金源に対するより厳格な審査を義務付ける方針を示した。

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