Maria Martinez

[ベルリン 22日 ロイター] - 独IFO経済研究所が22日発表した5月の業況指数は84.9で、前月の84.5(改定値)から予想外に上昇し、欧州最大の経済国であるドイツに明るい兆しが見られた。ロイター調査では84.2への低下が予想されていた。

ただ、エコノミストらはドイツ経済の見通しが依然として脆弱だと警告している。同日発表された別の統計では、第1・四半期の経済成長率が0.3%だったことも確認された。

IFOのクレメンス・フュースト所長は「3月と4月の低迷を経て、ドイツの景況感はわずかに回復した」と述べた。業況指数は建設業を除く全部門で改善した。

ハウク・アウフホイザー・ランペのチーフエコノミスト、アレクサンダー・クルーガー氏は、改善の兆しが見られるものの、「景況感は地下室に閉じ込められたままだ」と指摘。「現在と将来の見通しはいずれも依然として暗い」と述べた。

ドイツ経済はコロナ禍以降、勢いを取り戻すのに苦戦しているが、連邦統計庁が22日発表した第1・四半期の国内総生産(GDP)は前期比0.3%増となり、中東紛争の影響をしのいだ。年初の輸出増が成長をけん引した。

ただし、紛争に端を発したエネルギー価格の急騰は、待望の景気回復を脅かしているとの指摘も一部エコノミストから出ている。

フュースト氏は「ドイツ経済は足元では安定しつつあるが、状況は依然として脆弱だ」と述べた。

コメルツ銀行のチーフエコノミスト、イェルク・クレーマー氏は、第2・四半期は経済が縮小する公算が大きいとの見方を示した。

一方、5月の現況指数は4月の85.4から86.1に上昇し、現況への企業の満足度がやや上がった。

先行き指数も前月の83.5から83.8に上昇し、今後数カ月の見通しに対する悲観論が和らいだ。

INGのグローバルマクロ責任者、カーステン・ブルゼスキ氏は、中東紛争に伴う短期的な下振れリスクと、その先の財政刺激策を背景にした楽観論との複雑な組み合わせがあると指摘。「少なくとも現時点では、この組み合わせがドイツ経済をリセッション(景気後退)から守ることになるが、停滞すれすれの状態は避けられない」と述べた。

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