Brendan O'Boyle Emily Green
[メキシコ市 21日 ロイター] - メキシコ中央銀行は21日、今月7日の前回理事会の議事要旨を公表し、政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げて6.50%にすることを決める上で、米国とイスラエルのイラン攻撃が引き起こした中東紛争による影響の不確実性と、経済の低迷が大きな重荷になったことを明らかにした。
5人の理事のうち利下げに賛成したのはロドリゲス総裁とメヒア副総裁、クアドラ副総裁の3人で、ヒース副総裁とボルハ副総裁の2人は据え置くべきだとして反対する僅差だった。併せて2024年初期に始まった金融緩和サイクルの終了も発表した。
議事要旨によると、5人全員が中東紛争によるインフレ率の押し上げリスクを指摘したものの、「メキシコ政府の燃料価格政策が一因となり、メキシコに対するインフレへの直接的な影響は限定的だ」との意見が多数を占めた。メキシコはガソリンなどの燃料価格の急騰を抑えるため、生産サービス特別税(IEPS)の減税を実施している。
ヒース氏とボルハ氏は、最近のショックがインフレに与える影響を評価するにはさらなる時間が必要だと主張。ボルハ氏は「より慎重なアプローチを採用する」ことで、中銀は「メキシコ通貨の購買力を確保するという主要な使命を果たし、ひいてはわが国の成長と発展に貢献できる」と訴えた。
メキシコの26年第1・四半期の国内総生産(GDP)が前期比で0.8%減ったことに関しては、減少幅が「予想を著しく上回った」と指摘。シェインバウム大統領が投資と国内生産の拡大を掲げたものの、前年同期比はほぼ横ばいだった。
大半の理事は、経済のスラック(需給の緩み)がインフレ圧力を緩和するとの見方を強調。一部の理事は中東紛争によって世界の経済活動が減速し、メキシコでのインフレ圧力を和らげる可能性もあると言及した。
メキシコ国家統計地理情報局(INEGI)によると、4月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比上昇率が4.45%とわずかに鈍化したものの、中銀目標の3%を引き続き大きく上回っている。理事会は目標の達成が27年第2・四半期まで見込めないとしている。
INEGIは22日、5月前半のCPIを公表する予定だ。ロイターがまとめた市場予想は、前年同期比で4.13%上昇となっている。