Patturaja Murugaboopathy
[21日 ロイター] - 投資家は米プライベートクレジット(PC)企業が発行する債券について、企業規模の大小などに応じて異なるリスクプレミアムを要求する傾向を強めていることが、ロイターの分析で明らかになった。金利上昇でPCの借り手企業の財務が圧迫される中、投資先を厳しく選別する動きが浮かび上がる。
PCの一形態であるビジネス・デベロップメント・カンパニーズ(BDC)41社が発行した債券884本を分析したところ、規模やポートフォリオの質、資本アクセスに基づいてリスクプレミアムが判断される傾向が示された。BDCは、しばしば公開市場で債券を発行して調達した資金を、主に中堅企業に融資する。
米国債に対するリスクプレミアムを示す「オプション調整後スプレッド(OAS)」を見ると、最も加重平均が大きかったのはBCPインベストメントの680ベーシスポイント(bp)で、プロスペクト・キャピタルの449bp、トリニティ・キャピタルの403bpがこれに続いた。
一方、アレス・キャピタル、ブラックストーン・セキュアード・レンディング・ファンド、ブルー・アウル・キャピタルなど大手のOASは約150―200bpの範囲に集中している。
投資家は、インターネット経由でソフトウエアを利用できるサービス、「SaaS」関連の人工知能(AI)事業に多く投資するBDCを選別するようになり、その結果、今年になってリスクプレミアムの格差が広がった。
アンドロメダ・キャピタル・マネジメント(ロンドン)の共同創業者、アディトヤ・アネイ氏は「BDCの株式は格差が広がっているが、現環境下ではキャリー取引需要が強いためBDCの債券は格差が限定的だ」とした上で、「しかし格下げや金利上昇、金利の不安定化、SaaS投資への注目度上昇などがきっかけで、今後数カ月中に状況が変化するだろう」と述べた。