Samuel Shen Selena Li

[上海/香港 21日 ロイター] - 米金融大手JPモルガン・チェースのアジア太平洋地域の投資銀行部門責任者のポール・ユーレン氏は21日のロイターのインタビューで、世界の投資銀行部門に人工知能(AI)を導入していることを明らかにした。同社は金融業界でAIを広く採用する先駆けの1つとなっている。

英同業大手スタンダードチャータード銀行(スタンチャート)がAIの活用を強化して2030年までに8000人近い従業員を削減する方針を明らかにしたことを受け、JPモルガンのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は従来型の銀行業務の採用を減らす一方、AI専門家の採用を拡大することを米通信社ブルームバーグに表明した。

ユーレン氏は「私たちは現在、世界の投資銀行業務全体でAIツールを導入する初期段階にあるが、今後の進展に期待を寄せている」と語った。

米AI企業アンソロピックが管理する「プロジェクト・グラスウィング」で、JPモルガンはサイバーセキュリティーに特化したAIモデル「クロード・ミュトス」の使用を許可されている組織の1つ。

ユーレン氏は「私たちのAIツールを使えば、内部システムを経由せずにより多くの情報にアクセスし、それらを迅速に統合できる」と語ったが、具体的にどのAIツールを使用しているかについては言及を避けた。同氏はさらに「AIによってコンテンツや資料の作成が効率化されるだけでなく、銀行員がより多くの顧客とより効率的に関わりを持つ一助になっていることが分かった」と話した。

ロイターはこれまでに情報筋や企業幹部の話に基づき、JPモルガンのほかに米金融大手のゴールドマン・サックス、シティグループ、バンク・オブ・アメリカ、モルガン・スタンレーもクロード・ミュトスを利用しているか、試験運用していると報じている。

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