Huseyin Hayatsever Ece Toksabay
[アンカラ 21日 ロイター] - トルコの裁判所は21日、最大野党である共和人民党(CHP)のオゼル党首を事実上解任した。オゼル氏を党首に選出した2023年の党大会を無効とする判決を下したためで、エルドアン大統領による対抗勢力に打撃を与える動きとみられている。
首都アンカラの裁判所は党大会を手続き上の不正を理由に無効とし、23年初めの選挙でエルドアン氏に敗れ、CHP内でも評価の分かれる人物とされるクルチダルオール前党首を復帰させるよう命じた。
CHPはこの判決について政敵を標的にするために司法を政治利用したとして断固拒否する姿勢を表明。政府側はこうした見方を否定し、今回の判決によってトルコ国民の「法の支配」に対する信頼が回復したと主張した。
世俗主義的で中道派のCHPは、世論調査でエルドアン氏率いる与党、公正発展党(AKP)とほぼ互角の支持を得ているが、24年以降はかつてないほど厳しい司法からの締め付けに直面し、党側は否定しているものの、汚職の容疑で数百人の党員や選出された公職者が拘束されている。
1年以上投獄されている人物の中には、エルドアン氏の最大のライバルで、28年までに予定されている次期大統領選挙のCHP公認候補となっているイスタンブール市長のエクレム・イマモール氏も含まれる。
イマモール氏の逮捕以降、注目を集めてきたオゼル氏は、判決への対応を協議するために党指導部を招集し、抗議活動も計画されている。
CHPのバシャルル議員団副会長はロイターに、この判決は「司法を通じたクーデター未遂であり、8600万人の国民の意志に対する打撃だ」と批判。判決の背後にいる者たちが法廷で責任を問われることになると付け加えた。
今回の判決を受け、トルコの主要株価指数は6%下落し、国債も値下がりした。4人のトレーダーの話では、中央銀行が混乱を緩和するために数十億ドルの外貨を売却したという。
昨年3月にイマモール氏が拘束された局面でもトルコ資産が売られ、インフレ期待が高まったことで、利下げサイクルが一時的に反転した。投資家らは、足元の政治的混乱も同様のリスクがないか注視されることになると話している。