<為替> 終盤のニューヨーク外為市場は、中東戦争終結に向けた合意の可能性を見極める中、ドル指数が横ばいで推移した。取引序盤では一時、和平合意が間近との期待に懐疑的な見方が広がり、6週間ぶりの高値を付けていた。
イランの最高指導者モジタバ・ハメネイ師が同国の濃縮ウランを国外に搬出してはならないとの指示を出したとの報道を受けてドルは上昇した。ただその後、米国とイランが戦争終結に向けた合意の最終案で一致したとの未確認の報道を受け、上昇分を帳消しにした。
戦争の長期化に伴うエネルギー供給の混乱が続けば、米消費者物価指数(CPI)のコア指数やインフレ期待に波及する恐れがあり、連邦準備理事会(FRB)が利上げに向かう可能性があるとの見方がドルの押し上げ要因となっている。米国の成長見通しの相対的な強さもドルの下支えとなっている。
CIBCキャピタル・マーケッツのFICC戦略担当ディレクター、ノア・バッファム氏は「原油ショックの開始からほぼ3カ月が経過しており、通常はこのタイミングで世界の成長が若干悪化し始める。そのため、われわれは世界経済の成長に影響を受ける通貨にはやや慎重な姿勢を取っている」と述べた。
この日発表のユーロ圏全体や英国、日本の総合購買担当者景気指数(PMI)速報値がいずれも軟調だったことはこうした不安を浮き彫りにし、相対的に強い米国の見通しを背景にドルを押し上げた。
NY外為市場:[USD/J]
<債券> 米金融・債券市場では、米国とイランの和平合意に向けた協議の行方や米経済指標をにらみ、国債利回りが低下した。
この日の序盤の取引では、原油価格の上昇に歩調を合わせるように米国債利回りも上昇。ただ、朝方発表された米国の週間新規失業保険申請件数が減少したことを受け、利回りは低下。イランは米国の最新の和平提案を検討しているとのイラン国営メディアの報道が伝わったことを受け、利回りは一段と低下した。
市場では、米連邦準備理事会(FRB)の金融政策の行方も注目されている。CMEフェドウオッチによると、FRBが6月の次回会合で政策金利を据え置く確率は98.9%。一方、12月の会合で利上げを行う確率は約60%になっている。
TDセキュリティーズの米国金利ストラテジスト、モリー・ブルックス氏は「金利は年内は高止まりし、イールドカーブもおおむね現在の水準で推移する」との見方を示した。
終盤の取引で10年債利回りは0.8ベーシスポイント(bp)低下の4.575%。30年債利回りは約2bp低下の5.096%。
米金融・債券市場:[US/BJ]
<株式> 米国株式市場は一進一退の展開だったが、主要3指数が続伸して取引を終えた。米国とイランがウラン備蓄やホルムズ海峡の支配権を巡って真っ向から対立しているにもかかわらず、原油価格が下落したことや、投資家の間で中東和平合意への期待が広がったことが背景にある。
午前はマイナス圏で推移したが、午後になって上昇に転じた。ルビオ米国務長官は21日、イランがホルムズ海峡で通航料徴収制度を導入した場合、米国とイランの外交合意の実現は不可能になるとの見方を示した。一方で、イランとの協議で「いくつか前向きな兆し」が出ていると述べた。
また、イラン高官は米国との協議について、合意にはまだ至っていないものの、溝は縮小しているとロイターに述べた。
グレンミードの投資戦略・調査責任者ジェイソン・プライド氏はこの日の不安定な値動きについて、地政学情勢を巡る憶測に対する投資家の反応によるものだと指摘。決算シーズンがほぼ終了する中、市場の注目が再びイランに戻っているとし、当面はイランに関するうわさや発表内容を基に方向感を探る展開になるとの見方を示した。
決算を発表した主要企業では小売り大手ウォルマートが7.3%下落。第2・四半期の利益見通しが市場予想を下回ったほか、通期の業績見通しを据え置いた。
米国株式市場:[.NJP]
<金先物> ほぼ横ばいだった。米国とイランの戦争終結の見通しが不透明な中、原油価格が下落、ドル軟調と米債利回り低下も一定の支援材料となった。
中心限月6月物の清算値(終値に相当)は、前日比0.1%安の1オンス=4542.50ドル。
ザナー・メタルズのバイスプレジデント兼シニア金属ストラテジスト、ピーター・グラント氏は、原油安とドルが6週間ぶり高値から後退していることは、短期的に金相場にとって好材料との見方を示した。一方、UBSのアナリスト、ジョバンニ・スタウノボ氏は、原油高がインフレを押し上げ、中央銀行に金利据え置きや利上げの圧力をかけており、目先の金相場の重しになっていると指摘した。
NY貴金属:[GOL/XJ]
<米原油先物> 米国時間の原油先物は、米国・イスラエルとイランの紛争解決を巡る不透明感が相場を圧迫し、約2週間ぶりの安値で取引を終えた。
清算値は、北海ブレント先物が2.44ドル(2.3%)安の1バレル=102.58ドル。米WTI先物は1.90ドル(1.9%)安の96.35ドル。いずれも約2週間ぶりの安値で引けた。
取引序盤、イランの最高指導者モジタバ・ハメネイ師が同国の濃縮ウランを国外に搬出してはならないとの指示を出したとイラン政府高官が明らかにしたとの報道を受け、一時4%高まで急伸したが、その後反落した。
NYMEXエネルギー:[CR/USJ]
ドル/円 NY終値 158.96/159.
00
始値 159.12
高値 159.34
安値 158.83
ユーロ/ドル NY終値 1.1618/1.16
19
始値 1.1606
高値 1.1630
安値 1.1577
米東部時間
30年債(指標銘柄) 17時05分 98*17.5 5.0950
0 %
前営業日終値 98*08.0 5.1150
0 %
10年債(指標銘柄) 17時04分 98*14.5 4.5696
0 %
前営業日終値 98*14.5 4.5700
0 %
5年債(指標銘柄) 17時05分 98*12.0 4.2426
0 %
前営業日終値 98*15.0 4.2210
0 %
2年債(指標銘柄) 17時05分 99*12.5 4.0788
0 %
前営業日終値 99*14.8 4.0380
8 %
終値 前日比 %
ダウ工業株30種 50285.66 +276.31 +0.55
前営業日終値 50009.35
ナスダック総合 26293.10 +22.74 +0.09
前営業日終値 26270.36
S&P総合500種 7445.72 +12.75 +0.17
前営業日終値 7432.97
COMEX金 6月限 4542.5 +7.2
前営業日終値 4535.3
COMEX銀 7月限 7673.2 +55.1
前営業日終値 7618.1
北海ブレント 7月限 102.58 ‐2.44
前営業日終値 105.02
米WTI先物 7月限 96.35 ‐1.91
前営業日終値 98.26
CRB商品指数 392.3658 ‐4.5818
前営業日終値 396.9476