Richard Cowan David Morgan Bo Erickson Jacob Bogage
[ワシントン 21日 ロイター] - 米上院共和党は21日、移民・税関捜査局(ICE)関連予算案の採決を見送った。背景には、政府による司法の「武器化」の被害者に補償する18億ドルの基金設立を進めるトランプ大統領への反発がある。この基金には、2021年1月6日の連邦議会襲撃事件で有罪判決を受けた人々も対象に含まれている。
上院は、トランプ氏が打ち出した大規模な不法移民送還プログラムに充てる720億ドルの予算案の採決を断念し、少なくとも議員らがメモリアルデー休暇から戻る6月まで採決を延期した。
上院共和党トップのスーン院内総務は当初から、720億ドルの予算確保に絞った限定的な法案にするべきだと主張。しかしトランプ氏の意向により、18億ドルの「武器化」対策基金と、ホワイトハウスの宴会場建設のための10億ドルが盛り込まれたことが大きな争点となった。
スーン氏は「非常に限定的で的を絞った、クリーンで明快なものであるはずだったが、今週になって少し複雑になってしまった。本来あるべき姿よりも、全てがはるかに困難になっている」と不満をにじませた。
こうした中でブランチ司法長官代行は、「武器化」対策基金を巡って上院に召喚され、憤る議員らから追及を受けた。
関係者の話では、複数の上院議員が、議会襲撃事件の際に法執行機関を襲撃して有罪判決を受けた人々の補償にこの資金を使わないよう強く要求したという。
共和党のヤング上院議員は会合後、記者団に「世間の見え方を懸念している人々がいると思う」と述べた。
事情に詳しい関係者は、こうした感情的な対立が非常に激しかったため、トランプ氏と上院共和党、ジョンソン下院議長(共和党)の間で予定されていたホワイトハウスでの会合は中止されたと明かした。