[21日 ロイター] - 米政府が、米IT大手IBMなど量子コンピューティングを手がける企業に出資することが明らかになった。IBMは10億ドル、半導体受託生産大手のグローバルファウンドリーズは3億7500万ドルの出資を受けることを、それぞれ21日発表した。トランプ政権が進める米国内のサプライチェーン(供給網)において重要な企業の株式を取得する取り組みの一環。

ラトニック商務長官は「戦略的な量子技術への投資は、国内産業を基盤として、米国の量子技術能力を向上させ、数千もの高賃金の雇用を創出する」と述べた。

米政府は半導体製造など重要分野で中国に対抗することを狙い、米半導体大手インテルやレアアース(希土類)採掘のMPマテリアルズなどの企業の株式を既に取得している。

IBMは、東部ニューヨーク州で新会社を設立する方針。「CHIPS・科学法(CHIPS法)」に基づく助成金10億ドルと、IBMからの10億ドルを基に米国初の量子チップ専用製造施設として300ミリ量子ウエハーのファウンドリーを運営する。

グローバルファウンドリーズは、量子コンピューティングのハードウエア製造拡大に注力する新事業を立ち上げる。米政府はグローバル社の株式の約1%を取得する。

このほか、インフレクションなども約1億ドルずつ出資を受ける。

量子コンピューターは、従来のスーパーコンピューターよりも高速に情報処理するよう設計されているが、技術的な課題が残っている。米紙ウォール・ストリート・ジ​ャーナル(WSJ)は21日、トランプ政権が量子コンピューティング企業9社に総額20億ドルの資金を提供すると先行して報じていた。

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