Takahiko Wada
[東京 21日 ロイター] - 日銀は21日、同日から開く債券市場参加者会合に合わせて、金融機関から事前に寄せられた意見を公表した。焦点となる2027年4月以降の国債買い入れについては、27年3月の月2.1兆円で「減額を停止すべき」との意見と「減額を継続すべき」との意見が出された。
減額停止を支持するものとしては「2.1兆円であれば、市場における金利形成を歪める可能性は低い」との意見があった。この意見を出した金融機関は、2.1兆円は量的・質的金融緩和前とおおむね同水準で、日銀の国債保有残高も相応のペースで減少することから「さらなる減額の必要性は高くない」とした。
このほか、2.1兆円の買い入れを継続しても「中長期的には当預残高が相当減少し、短期市場にストレスがかかる可能性があるため、これ以上の減額は必要ない」といった意見や、預金取扱金融機関で金利リスク規制(IRRBB)などが国債需給に与える影響も考慮すると「2.1兆円の買い入れを維持することが適切」との意見もあった。
その一方で、国債需給への影響を踏まえ、四半期当たりの減額ペースを26年度の2000億円から1000億円に落とした上で月間買い入れを1.7兆円程度にすべきといった意見もあった。四半期2000億円の減額ペースを維持すべきとの意見や、市場機能の観点から買い入れ額をゼロまで減らすべきとの意見も見られた。
債券市場参加者会合は21日から2日間行われ、同会合で出された意見を踏まえ、日銀は6月の金融政策決定会合で国債買い入れ計画の中間評価を行う。
27年3月までの現行計画については、計画の維持を支持する意見が多く公表資料に掲載された。
<市場不安定な局面では「必要に応じ機動対応を」との声も>
金融機関からは、国債買い入れ減額による市中流通玉の増加で「市場の流動性や機能度は改善傾向にあり、経済・金融環境への見方を反映する形で、市場においてより自由に金利が形成されるようになってきている」との意見も出された。
一方で「国債市場が不安定化する局面では、必要に応じて臨時オペ等の機動的な対応を行ってほしい」といった意見もみられた。
今回の公表資料には4月28日から5月12日までに金融機関から寄せられた意見が掲載された。12日以降に10年などの金利が急上昇しており、21日からの会合では掲載されていない意見が出たり、意見の分布が変化する可能性がある。