<為替> 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが対ユーロで6週間ぶりの高値を付けた。エネルギー価格高騰に起因するインフレの抑制に向け、米連邦準備理事会(FRB)がタカ派的な姿勢に転じる可能性に市場の関心が集まっている。中東の和平合意を巡る不透明感も安全資産であるドルの買いにつながった。

トランプ米大統領は19日、米国がイランを再び攻撃する必要が生じる可能性があると述べるとともに、前日にイランに対する攻撃の延期を決定した際、攻撃実施の決断まで「あと1時間」の段階にあったと明らかにした。

イランがホルムズ海峡を事実上封鎖したことを受けて原油価格が上昇する中、ドルは3月、安全資産の需要の高まりから急騰した。足元では、利回りの上昇にも支えられている。

スコシアバンクの為替ストラテジスト、エリック・テオレ氏は「ファンダメンタルズに立ち返っている。つまり、インフレ動向とそれが債券市場に与える影響、そしてFRBがどのように動くかだ」と指摘。同時に、欧州と英国で金融引き締めのペースが緩やかになるとの見方が織り込まれていることもドルの押し上げ要因となっていると述べた。

フェデラルファンド(FF)金利先物市場は、12月までにFRBが約50%の確率で利上げに踏み切るとの見方を織り込んでいる。ただ、多くのアナリストは、米消費者物価指数(CPI)のコア指数にインフレが表れ、インフレ期待が上振れしない限り、利上げの可能性は低いとみている。

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 米金融・債券市場では、中東情勢に絡むインフレ懸念を背景に世界的に長期債が売られる中、国債利回りが長期債を中心に大きく上昇した。

終盤の取引で30年債利回りは5.5ベーシスポイント(bp)上昇の5.178%。一時は5.197%と19年ぶりの水準に上昇した。

10年債利回りは8.7bp上昇の4.667%。一時は4.687%と、2025年1月以来の高水準を付けた。

米国とイランの戦闘停止に向けた協議が停滞する中、世界的に債券市場で売りが加速。アナリストの間では、戦闘が近く終結した場合でもエネルギー価格の低下につながるとは限らないとして、30年債などの超長期債の利回りはさらに上昇する可能性があるとの見方が出ている。

BMOキャピタル・マーケッツの米国金利ストラテジスト、ベイル・ハートマン氏は「中東情勢の先行きが明確になるまで、デュレーションリスクの拡大につながるような動きは出にくい」と指摘。「債券に対する売りは一段と拡大し、利回りは新たなピークを付け、その後に買い戻しが入る可能性がある」と述べた。

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> 米国株式市場は主要3指数が下落して取引を終えた。債券利回りの上昇が市場心理を冷やし、原油価格の高止まりによるインフレ懸念と、米国とイランの和平合意が見通せないことへの不安が重しとなった。

S&P総合500種指数とナスダック総合は3日続落となった。3月下旬から始まった急激な上昇局面を経て投資家が利益確定に動いたほか、インフレが高止まりした場合、米連邦準備理事会(FRB)の次の一手が利上げとなる可能性を意識した。

トランプ米大統領は19日、イラン指導部が米国との合意を望んでいるとの認識を示すと同時に、合意に至らない場合には、数日中にも米国は新たな攻撃を実施する可能性があると警告した。

米債券市場では、中東情勢に絡むインフレ懸念を背景に世界的に長期債が売られる中、10年債利回りUS10YT=RRが一時4.687%と、2025年1月以来の水準に上昇した。

ローゼンブラット・セキュリティーズのマネジングディレクター兼株式セールストレーダー、マイケル・ジェームズ氏は「実質的な停戦が実現すると信じるに足る建設的な兆候は何もない。こうした状況が続く限り、原油価格は高止まりし、債券利回りも高止まりし、市場の不安はますます高まる」と指摘。「日を追うごとに実質的な進展がないことが、状況をより悪化させている。ここ数日、株式市場が苦戦を強いられているのはそのためだ」と述べた。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> 金利上昇とドル高が重しとなり、下落した。中心限月の清算値は、前日比1%安の1オンス=4511.20ドル。

根強いインフレ懸念から利上げ観測が強まり、米10年債利回りは1年超ぶりの高水準近辺で推移。ドルも上昇した。エネルギー価格主導のインフレを抑制するため、米連邦準備理事会(FRB)がタカ派姿勢に傾く可能性を投資家が意識した形だ。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> バンス米副大統領が米国とイランの協議で進展があったと述べ、両国とも軍事行動の再開を望んでいないとの見方を示したことを受け、下落した。米WTI先物の6月限の清算値は、前日比0.89ドル(0.82%)安の1バレル=107.77ドルだった。6月限はこの日が最終取引日。取引の中心となる7月限は0.23ドル安の104.15ドル。北海ブレント先物の7月限は0.82ドル(0.73%)安の111.28ドルだった。

バンス氏はホワイトハウスでの記者会見で、協議に大きな進展があり、イラン側も合意を望んでいると述べた。トランプ米大統領は前日、19日に予定していた軍事攻撃を見送ったとSNSに投稿。イランとの合意に向けた取り組みを継続するとしつつ、合意に至らなければ攻撃を再開する用意があると付け加えた。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

ドル/円 NY終値 159.04/159.

09

始値 159.09

高値 159.25

安値 158.79

ユーロ/ドル NY終値 1.1604/1.16

06

始値 1.1622

高値 1.1624

安値 1.1593

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 97*07.5 5.1827

0 %

前営業日終値 97*24.5 5.1470

0 %

10年債(指標銘柄) 17時05分 97*22.0 4.6673

0 %

前営業日終値 98*01.0 4.6230

0 %

5年債(指標銘柄) 17時00分 98*00.0 4.3281

0 %

前営業日終値 98*06.5 4.2810

0 %

2年債(指標銘柄) 17時04分 99*10.0 4.1203

0 %

前営業日終値 99*11.7 4.0900

5 %

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 49363.88 -322.24 -0.65

前営業日終値 49686.12

ナスダック総合 25870.71 -220.02 -0.84

前営業日終値 26090.73

S&P総合500種 7353.61 -49.44 -0.67

前営業日終値 7403.05

COMEX金 6月限 4511.2 ‐46.8

前営業日終値 4558.0

COMEX銀 7月限 7515.9 ‐228.5

前営業日終値 7744.4

北海ブレント 7月限 111.28 ‐0.82

前営業日終値 112.10

米WTI先物 7月限 104.15 ‐0.23

前営業日終値 104.38

CRB商品指数 406.1810 +0.4110

前営業日終値 405.7700

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