[19日 ロイター] - 中国が2025年後半に約200人のロシア軍兵士に対して秘密裏に訓練を実施し、その後一部がウクライナ戦線に投入されたことが、欧州の3つの情報機関とロイターが確認した複数の文書で明らかになった。情報当局者は、欧州周辺地域で繰り広げられている戦闘に、これまでの想定以上に中国が関与していることを示すものだと指摘した。

ロシアのプーチン大統領は19─20日に訪中し、習近平国家主席と会談予定。

ロイターが確認したところによると、25年7月2日に北京で中ロ高官が主にドローン(無人機)の運用訓練を盛り込んだ合意書に署名。ロシア軍兵士約200人が中国の軍事施設でドローンや電子戦、陸軍航空、装甲歩兵といった訓練を受けることや、数百人の中国兵士がロシアの軍事施設で訓練することが記されていた。合意書に関するメディア報道や第三者への通知を禁じることも定めていた。情報筋は、中国で訓練が行われたことを確認した。

22年のロシア軍によるウクライナ侵攻直前に、中ロは軍事演習などで連携を深めることを発表。侵攻後に合同軍事演習を繰り返しているほか、中国はロシアの石油やガス、石炭を購入して支援している。その一方で、中国当局はロシアとウクライナの関係では中立の立場だと繰り返し主張。中国外務省はロイターに「中国はウクライナ危機に関して、和平交渉の促進に努めてきた。意図的に対立をあおったり、責任転嫁したりすべきではない」と回答した。

2つの情報機関によると、ロシアでの中国軍兵士への訓練は少なくとも24年以降は実施されているが、中国でのロシア軍兵士に対する訓練は新たな動きという。実戦経験が豊富なロシア兵に対し、中国のドローン関連産業が技術的ノウハウやフライトシミュレーターといった訓練方法を提供するという。

ある情報機関は、中国での訓練後、ウクライナのザポリージャ州やクリミア半島でのドローンによる作戦に関与した数人のロシア軍兵士の身元を確認。中国で訓練を受けた要員の多くがウクライナ戦線に派遣された可能性が高いと指摘した。

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