Chandni Shah Mrinmay Dey
[14日 ロイター] - フランス高級ブランド大手モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH)は、ファッションブランド「マーク・ジェイコブス」を、ブランド運営会社の米WHPグローバルとアパレル・アクセサリー製造の米G-IIIアパレル・グループが折半出資する合弁会社に売却することで合意した。買い手の2社は買収資金として最大8億5000万ドルを調達する。双方が14日発表した。
LVMHとマーク・ジェイコブスの30年近くに及んだ提携が終わることになる。
WHPとG-IIIは買収後、マーク・ジェイコブスの知的財産権を保有する。G-IIIが同ブランドを世界的に取得・管理し、WHPがライセンス事業を統括する。
取引は年末までに完了する見込み。取引の財務条件は明らかにされていない。
サプライチェーンコンサルタントのブリテン・ラッド氏は今回の売却について、LVMHのような複合企業が非中核資産を合理化する一方で、専門のブランドマネージャーやメーカーが「手の届きやすい高級品」や米国のデザイナーブランドを買収するようになるなど、高級ブランド業界における広範な変化を浮き彫りにしていると分析。「知的財産権を保有し、積極的にライセンス供与を行い、事業運営をスリムに保つという新たな戦略を裏付けるものだ」と語った。
LVMHは先月の決算発表で、イラン情勢が直近四半期のグループ売上高を少なくとも1%押し下げたと説明した。中東諸国での消費低迷や欧州への観光客減少が業績不振に拍車をかけている。
ロイターは昨年、同社がマーク・ジェイコブスの売却を巡り、WHPグローバルやリーボックの親会社であるオーセンティック・ブランズ・グループなどと協議を行ったと報じた。
ニューヨークに拠点を置くWHPグローバルは、マーク・ジェイコブスが同社のプレミアムファッションポートフォリオの中核となり、同社の世界小売売上高を95億ドル以上に押し上げると説明した。
1984年に同ブランドを立ち上げた創業者のマーク・ジェイコブス氏は、取引完了後もクリエイティブ・ディレクターとして留任し、クリエイティブの方向性やランウェイコレクションを統括する。LVMHは97年に同ブランドの過半数の株式を取得した。