Maki Shiraki
[東京 15日 ロイター] - SUBARUは15日、2027年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比43.1%増の1300億円になる見通しと発表した。中東情勢や原材料高の影響などはあるものの、主力市場の北米での販売好調を見込む。前期にかさんだ電気自動車(EV)関連費用なども減少する。
EV需要の鈍化を受け、28年に予定していた自社開発のEVの投入時期を延期し、EVの開発資源を次世代ハイブリッド車(HV)に再配分することも併せて発表した。
今期の営業利益は同3.7倍の1500億円を見込む。原材料高や貴金属市況の悪化、中東情勢の影響が前期から1300億円圧迫する一方、EV開発資産の減損など578億円を含む前期に計上した費用の反動が1500億円、為替の影響で400億円それぞれ押し上げる。
今期の想定為替レートは1ドル=155円(前期は150円)、1ユーロ=180円(同174円)、1カナダドル=110円(109円)に設定した。
今期の世界販売は同4.9%増の94万台を計画。北米は同3.9%増の73万6000台を見込む。
大崎篤社長は決算会見で、自社開発するEVの投入延期を決めた理由について、「マーケットによって非常に(需要の)濃淡が出てきている。特にわれわれが主戦場とする米国は環境政策の緩和もあって、大きく浸透のスピードが緩やかになってきている」と説明。新たな投入時期は「市場の状況をよく見ながら確定したい」として言及を避けた。
大崎社長は、EVの自社開発は「しっかり進めていく」としつつ、EVの普及期までは「HVの商品を拡充する」と語り、EV用工場として建設中の大泉工場は「EVと(HVのような)ICE(内燃機関)車の両方が流れるような混流生産の工場として工事を進めている」と述べた。パナソニックエナジーの車載用円筒型リチウムイオン電池の供給を受けた国内電池工場については、立ち上げの時期など「検討している最中」とした。
同時に発表した26年3月期の連結決算では、純利益が前期比73.1%減の908億円、営業利益が同90.1%減の401億円だった。EV関連費用のほか、米国追加関税の影響2269億円や原材料高386億円などが圧迫した。