David Shepardson

[ワシントン 14日 ロイター] - 米環境保護局(EPA)は14日、バイデン前政権下(民主党)に策定された自動車からの大気汚染物質の排ガス規制強化について施行を2年延期することを提案した。

トランプ政権下(共和党)のEPAは延期により、自動車メーカーのコストを17億ドル削減できると試算した。これに対して環境保護団体は、排ガス規制の延期により、予防可能な疾病の感染者と死者が増加すると批判している。

EPAの提案は、小型・中型自動車の規制順守期限を2029年型とする。米国での電気自動車(EV)の販売台数減少により、メーカーが当初の厳しい排ガス規制を達成することが不可能になったと説明した。

環境保護団体シエラクラブは、汚染物質の削減は「多くの車両で既に使用されている、常識的で低コストの技術を用いれば容易に達成可能だ」と強調した。

大手自動車メーカーが加盟する業界団体「アライアンス・フォー・オートモーティブ・イノベーション(AAI)」は、EPAの提案について「現在の市場状況を考慮すれば、非常に理にかなっている」と歓迎。ジョン・ボセラ最高経営責任者(CEO)は、前政権下での排出基準は「EVの販売が大幅に伸びない限り達成不可能だ」とし、ガソリン車の価格を押し上げることになるとの認識を示した。

排ガス規制強化は、32年までに小型車については50%、中型車については58%の排出削減を義務付けている。対象となる「大気汚染物質」はオゾン、粒子状物質、一酸化炭素、二酸化窒素、二酸化硫黄、鉛の6種類と定めている。

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