Miho Uranaka

[東京 14日 ロイター] - 英投資ファンドのアセット・バリュー・インベスターズ・リミテッド(AVI)は14日、ペンタブレットなどの製造を手掛けるワコムに対し、井出信孝社長と取締役1人の解任に加え、社外取締役1人の選任を求める株主提案を提出したと発表した。一部事業成長が失速している上、井出社長の公私混同とみなされかねない行為が容認されているなどの問題があるとし、ガバナンス機能の回復と企業価値向上を求めている。

AVIはワコムについて、ブランド製品事業が2023年3月期以降赤字に転落するなど成長が滞っていると指摘。さらに、社外役員が代表を務め「ワコムとの直接的な事業シナジーがあるとは考えられない」企業の買収や、社長の家族に対する便宜供与などは「不適切な経営資本の使用」であると懸念を示した。日本調査責任者である坂井一成氏は発表文で「ワコムのガバナンスには執行及び監督の双方に深刻な課題が存在する」とコメントした。

AVIは21年8月にワコムへの投資を開始し、今月14日現在13.8%を保有する筆頭株主。昨年6月の定時株主総会で社外取締役を追加選任する株主提案を提出したが、否決された。

同社は企業との対話を重視するエンゲー​ジメントファンドで、先月、ロート製薬4527.Tに対しても創業家出身の山田​邦雄会長の解任を求める株主提案を提出している。

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