クラブのオーナーたちは当然ながら、明らかに自分に責任がある場合でも、自らを解任することはない。

チェルシーは全体的な体制にも問題があり、若い選手を長期契約で獲得するのも、純粋なサッカーの論理というより投資対象として見ているように映る。

せめて開幕前に就任していれば…

かといって、実際にピッチで不振なプレーをしているのはチェルシーの選手一人ひとりであるにもかかわらず、彼ら全員を解雇するなんてこともあり得ない。結果として、監督が批判の矢面に立つことになる。監督は、たとえ良い結果を収めていたとしても、面白いサッカーを見せられなければファンの支持を失うこともある。

ロシニアーがこれほど若くしてチェルシーほどのビッグクラブで指揮する機会を得たのも、クラブが混乱状態だったからこそかもしれず、彼はそこまで急速に立て直すことはできなかった。

もしシーズン開幕前に就任していれば、彼のプレースタイルに選手たちが慣れる時間もあり、ロシニアーは成功していたかもしれない。あるいは、望む選手の獲得や、合わない選手の放出に関与できていれば、また違ったかもしれない。だがサッカーの世界は、そう都合よくはできていない。

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