Kentaro Okasaka Miho Uranaka

[東京 13日 ロイター] - 三井住友フィナンシャルグループは13日、2027年3月期の連結純利益見通しは前期比7.4%増の1兆7000億円だった。将来の信用コスト増加に備えた引当金を積み増しており、今後の事業環境に対して慎重な見方を示した。IBESがまとめたアナリスト12人の予想平均1兆7590億円を下回った。

会見した中島達社長は、中東情勢の混乱が長期化していることを踏まえ、今後の事業環境は「アップサイドよりもダウンサイドリスクの方が大きいとみている」と説明した。SMFGは今回、将来の信用コスト増加に備える「フォワードルッキング引当金」を650億円積み増した。貸出や預金の増加など「必ずプラス面も出てくる」と指摘しつつ、「ダウンサイドに振れた場合でも、機動的に対応していきたい」と述べた。

米新興企業アンソロピックの新型AI(人工知能)「クロード・ミュトス」による金融システムに対する脅威については、社内でワーキンググループを作って脆弱性の診断を始めているとし「相当高速でやらなければならない。当然、費用も人員も相当かかると思うが、優先的に経営資源配分をしても、しっかり対応していく必要があると思っている」と語った。ミュトスへのアクセス権については、「いろいろな報道が出ているのは承知しているが、正式には何も聞いておらず、分からない」とした。

欧米のプライベートクレジット(ノンバンク融資)市場で最近、引き出​し制限などが起き懸念が広がっていることに‌ついては「問題が出てきているのは質も高くないファンドだという認識だ」とし、自社は質の高いファンドとの取引に集中しており、融資について大きな懸念は持っていないと述べた。「投資家のお金をしっかり持ってこられるファンドや保険会社などと組みながら、プライベートクレジットについては有効に活用してやっていきたい」と話した。

併せて発表した26年3月期の連結純利益は前年同期比34.4%増の1兆5829億円だった。

1800億円を上限とする自社株買いと1対2の株式分割も決定した。自社株は発行済み株式総数の1.0%に当たる4000万株を取得する。取得期間は5月14日から7月31日。取得した全株を8月20日に消却する。株式分割は9月30日が基準日で、効力発生日は10月1日。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。