Ritsuko Shimizu

[東京 13日 ロイター] - 日本製鉄は13日、2027年3月期(国際会計基準)の連結事業利益が前年比3.1%増の5300億円になるとの見通しを発表した。USスチールの利益貢献を見込んでいる。中東情勢の影響については4―6月期で500億円程度の影響が想定されるが、先行き不透明で、通期業績見通しには反映していない。長期化すれば、業績の下押し要因になりそうだ。

純利益の見通しは2200億円で、IBESがまとめたアナリスト10人の予想平均値3752億円を下回った。年間配当は1株当たり24円を計画している。

想定以上に鉄鋼需要が減少する中、USスチールの収益回復などで、一過性の影響を除く実力ベースの事業利益で7000億円以上の確保を目指す。USスチールについては、相乗効果を中心とする収益改善策により、実力ベースの事業利益1000億円を上回る収益貢献(前期は56億円の赤字)を見込んでいる。

中東情勢の影響は、原燃料コストの上昇や中東向け鋼材の直接輸出の減少などで4―6月期に500億円程度の影響が顕在化しつつあるが、通期の業績見通しには織り込んでいない。今井正社長は会見で「年度の影響はまだ見通せていない」と語った。500億円のうち300億円はコスト高によるもので「可能な限り製品価格に転嫁していく。どれだけ回収できるかで数字が決まる」と述べ、仮にこの状況が1年間続いても500億円を単純に4倍する規模で影響するわけではない、と指摘した。

中国からの中東への輸出が他のエリアに流出、市況下落のリスクは「発現していない」という。

今期の単独粗鋼生産は3500万トンを想定しており、前期実績から112万トン上振れるとみている。今井社長は、国内需要は下がっているものの「これ以上生産能力を下げていくことがファーストチョイスだとは思っていない。需要が下がるなりに、固定費をどこまで圧縮できるかを、今、最大限やっている。コスト競争力を高める努力とのバランスにおいて、どれだけ国内で生産規模を維持できるかが直面している課題」と述べた。

26年3月期の事業利益は前年比24.8%減の5141億円。純損益は700億円の赤字見通しだったが、コスト低減、原料価格上昇や円安による在庫評価差益・為替差益により、171億円の黒字で着地した。前年比は95.1%減だった。

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