Leika Kihara
[東京 13日 ロイター] - 経済協力開発機構(OECD)は13日、対日経済審査報告書を公表し、日本銀行が2027年末までに政策金利を現在の0.75%から2%に引き上げるとの見通しを示した。インフレ期待の高まり、賃金の堅調な伸び、需給ギャップの縮小は継続的な利上げを正当化すると指摘した。また、日本の現在の消費税率は加盟国の中で最も低い部類にあるとし、歳入増加へ主に消費税の引き上げに頼るべきとの見方を示した。
OECDは、日本の経済成長率は昨年の1.2%成長から減速し、26年は0.7%、27年は0.9%になると予測。一方、堅調な国内需要が経済成長を支えており、インフレ率は26─27年に日銀の目標である2%に向けて収れんする可能性が高いと見込んでいる。
報告書は「日本経済は現在、30年にわたるほぼゼロインフレから、物価と賃金の上昇、そして国内需要に支えられた成長を特徴とする経済へと移行する過渡期にある」と指摘。インフレ率の上昇は当初、コモディティー価格の上昇といった外部要因を反映したものだったが、その後、労働力不足によって名目賃金が上昇し、基調的な圧力が高まったと分析している。
その上で「外部からの逆風による不確実性から慎重な対応が求められるものの、インフレ期待の高まり、堅調な名目賃金の伸び、需給ギャップの縮小を鑑みると、(日銀の)利上げは継続されるべき」との見解を示した。
また、日銀が国債購入を段階的に縮小し始めたことで市場機能は改善したものの、長年の低金利を経て銀行、保険会社、年金基金による日本国債の保有比率が低下したためリスクは依然として残っていると指摘。「今後、日銀は金融・債券市場の状況に混乱が生じた場合に備え、購入のペースや残存期間の構成を変更する準備をしておくべき」と記した。
会見したコーマン事務総長は、日銀の利上げは周回遅れ(ビハインド・ザ・カーブ)とはなっていないとの見解を示し、「中東情勢を受けた慎重な政策判断は正当化される」と評価した。一方で、足元の内外経済・金融市場環境を踏まえると、日銀にとっては「難しい時代」だと表現した。
消費税についてコーマン事務総長は、日本は10%とOECD諸国の中でも低いとし、経済を支えるための段階的な増税を提言した。食品を対象とした減税はコストがかかるため、低所得層支援の方が望ましいとの見方を示した。