David Lawder David Shepardson

[ワシントン 11日 ロイター] - トランプ米大統領は今週、中国を訪問して習近平国家主席と会談するが、米自動車業界と超党派議員らは「中国に米市場へのいかなるアクセスも与えないでほしい」と強く求めている。

トランプ氏は1月、中国の自動車メーカーが米国内に工場を建設し米国人を雇用したいと考えるなら「素晴らしい」と発言。「私はそれを大いに歓迎する。中国にも、日本にも進出してもらおう」と述べた。

この発言を受け、自動車・部品メーカー、鉄鋼会社、労働組合、政治家らはロビー活動を拡大している。中国の自動車メーカーは国家支援、巨大な生産規模、EV技術での優位性、低価格を武器に、米国の製造業基盤の中核を空洞化させると訴えている。

民主党のエリッサ・スロトキン上院議員(ミシガン州選出)は8日、デトロイトのイベントで、米ディーラー網での中国車販売を認める取り決めを習氏と結ばないよう、トランプ氏に明確に求めた。

データ収集の懸念から中国車の禁止を盛り込んだ法案を共和党のバーニー・モレノ上院議員(オハイオ州選出)と提出したスロトキン氏は、「悪いディール(取引)は結ばないでほしい」と要請した。

「コネクテッドビークル(つながる車)安全保障法」と呼ばれる同法案は下院でも超党派で関連法案が提出され、バイデン前大統領が導入した中国製車両を事実上禁止するデータ規制を法制化する内容となっている。これにより規制撤回は極めて困難になる。

下院案はさらに踏み込み、中国企業との業界提携も禁止している。議会関係者がロイターに語ったところでは、幅広い支持を得ている同法案は年内に成立する可能性があり、運輸関連の歳出法案に付帯される形になる見込みだという。

米通商代表部(USTR)のグリア代表は先月、コネクテッドカー規則を変更する計画はなく、自動車は首脳会談の議題には入っていないと発言。ラトニック商務長官も、中国による米自動車部門への投資を排除すると言明している。

しかし、米製造業同盟(AAM)のスコット・ポール会長は、米国にさらに多くの自動車組立工場を呼び込むと度々主張するトランプ氏が独断で行動するのではないかと強く懸念。トランプ氏について「自動車部門の扱いに余地を残している」と述べた。

ホワイトハウスとワシントンの中国大使館は、この件に関するコメント要請に応じなかった。

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