<為替> ドルがユーロなどの主要通貨に対し下落した。米国とイランの敵対的行動が再燃したにもかかわらず、トランプ米大統領が停戦は維持されていると述べたことを受け、戦闘の早期終結への慎重ながらも楽観的な見方が広がり、「有事のドル買い」が和らいだ。ドルは対円でも小幅安。最近の日本政府・日銀による為替介入のほか、当局の口先介入を受け、急激な円売りは抑制されている。 終盤の取引で、ドル/円は0.2%安の156.695円。米国とイランの戦闘停止に向けた協議を巡り、米国はイランが早ければ8日中にも最新の提案について回答するとの見通しを示した。ただ、イラン軍はこの日、オマーン湾でバルバドス船籍の石油タンカー「オーシャン・コイ」を拿捕(だほ)したと表明。米中央軍は米国による封鎖を突破しようとしたイラン船籍のタンカー2隻がオマーン湾にあるイランの港に入港する前に攻撃し、航行不能にしたと表明した。また、アラブ首長国連邦(UAE)はイランから弾道ミサイルと無人機が飛来したと明らかにした。この日発表の米経済指標では、労働省発表の4月の雇用統計で非農業部門雇用者数が前月から11万5000人増加し、伸びは市場予想を大きく上回った。失業率は4.3%と前月から横ばいとなり、労働市場の底堅さが示されたことで、米連邦準備理事会(FRB)は当面は金利を据え置くとの見方が強まった。 ただ、為替相場はほとんど反応しなかった。終盤の取引で主要通貨に対するドル指数は0.4%安の97.877。ユーロ/ドルは0.5%高の1.17808ドル。

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 国債利回りが低下した。4月雇用統計の非農業部門雇用者数は市場予想を上回ったものの、パートタイム就労者の急増やヘルスケア関連の雇用への依存度の高さなど、労働市場のひずみも浮き彫りになり、米連邦準備理事会(FRB)による年内の利上げ期待がやや後退した。投資家はまた、米国とイランの停戦が維持されるかどうかにも引き続き注目している。 CMEのフェドウオッチによると、FRBが12月の会合まで金利を据え置くとの予想は、前日の70.1%から74.5%に上昇した。一方、少なくとも25ベーシスポイント(bp)の利上げを予想する見方は22.5%から14.9%に低下した。 指標となる米10年国債利回りは4.356%と、3.8bp低下した。週間では約2bp低下した。 30年債の利回りは3.1bp低下し4.938%。週間では3週間ぶりの低下となる見込みだ。2年物米国債利回りは3bp低下して3.889%となり、前週比ではほぼ横ばいだった。 2年債と10年債の利回り格差は47.8bpだった。

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> S&P総合500種とナスダック総合が過去最高値を付けて取引を終えた。エヌビディアやサンディスクなど人工知能(AI)関連株の上昇が相場を押し上げたほか、予想を上回る米雇用統計が労働市場の底堅さを示した。 エヌビディアは1.8%上昇。AIデータセンターの急速な建設に伴う旺盛な需要を背景に、メモリー・ストレージ関連のマイクロン・テクノロジーとサンディスクもそれぞれ15%超急伸した。 ただ、ハイテク株が買われた一方で、S&P500の大半のセクターはこの日下落した。 フィラデルフィア半導体株指数は大幅高となり、第2・四半期に入ってからの上昇率は55%に達した。 企業決算への楽観的見方が、湾岸地域での米国・イラン間の新たな攻撃の応酬を投資家が乗り越える助けとなった。LSEGのIBESによると、S&P500企業の第1・四半期利益は前年同期比で約29%増加する見通しで、その伸びの多くはAI関連大手がけん引している。 LSEGによると、これまでに第1・四半期決算を発表したS&P500構成企業440社のうち、83%がアナリストの利益予想を上回った。長期平均の約67%を上回る水準となっている。 ただ、一部では決算内容が失望を誘った。クラウドサービス会社のクラウドフレアは急落。同社は従業員の約20%を削減すると発表。第2・四半期売上高見通しが市場予想をやや下回り、株価は24%急落した。オンライン旅行プラットフォームのエクスペディアも下落。中東紛争が需要の重しになっていると警告し、株価は9%下落した。 S&P500では、値下がり銘柄が値上がり銘柄を1.4対1の比率で上回った。米取引所の合算出来高は172億株。直近20営業日の平均は176億株。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> 米国とイランの紛争終結への期待が高まる中、インフレや高金利を巡る懸念が和らぎ、続伸した。中心限月の清算値(終値に相当)は前日比0.4%高の1オンス=4730.70ドル。スポット価格は1745GMT(日本時間9日午前2時45分)時点で0.7%高の4719.68ドルを付け、週間では2.3%上昇する見通し。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> 米国とイランが空爆の応酬を演じた翌日、北海ブレント先物は一時3%急伸した。ただ、休戦延長への期待から上げ幅を縮小した。米WTI先物の清算値は前日比0.61ドル(0.64%)高の1バレル=95.42ドル。北海ブレント先物の清算値は1.23ドル(1.23%)高の101.29ドルだった。両指標とも週間では6%を超える下落となった。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

ドル/円 NY終値 156.65/156.69

始値 156.77

高値 156.82

安値 156.44

ユーロ/ドル NY終値 1.1784/1.1788

始値 1.1763

高値 1.1787

安値 1.1759

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 97*00.50 4.9420%

前営業日終値 96*19.50 4.9690%

10年債(指標銘柄) 17時05分 98*04.50 4.3602%

前営業日終値 97*28.00 4.3940%

5年債(指標銘柄) 17時05分 99*13.00 4.0077%

前営業日終値 99*07.75 4.0440%

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*23.63 3.8887%

前営業日終値 99*21.75 3.9190%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 49609.16 +12.19 +0.02

前営業日終値 49596.97

ナスダック総合 26247.08 +440.88 +1.71

前営業日終値 25806.20

S&P総合500種 7398.93 +61.82 +0.84

前営業日終値 7337.11

COMEX金 6月限 4730.7 +19.8

前営業日終値 4710.9

COMEX銀 7月限 8086.5 +68.5

前営業日終値 8018.0

北海ブレント 7月限 101.29 +1.23

前営業日終値 100.06

米WTI先物 6月限 95.42 +0.61

前営業日終値 94.81

CRB商品指数 389.4353 +1.7130

前営業日終値 387.7223

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