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[ミネアポリス 7日 ロイター] - トランプ米政権が北部ミネソタ州に移民捜査官を大量投入した集中的な作戦により、連邦当局による重大犯罪の捜査や訴追が大幅に停滞していることが、ロイターによる連邦裁判所記録の調査で判明した。

裁判所記録によれば、1月から4月末までに連邦検察当局が銃器・薬物関連の罪で起訴したのは8人で、前年同期の77人から大幅に減少した。

重罪での起訴人数は全体で90人と、前年同期のおよそ半分にとどまった。この中には移民取り締まりへの抗議中に教会の礼拝を妨害したとして起訴された39人と、国外退去後の再入国など移民関連犯罪で起訴された17人が含まれる。

ミネアポリスを管轄に含むヘネピン郡の郡検察官で、地元検察のトップであるモリアーティ検事はロイターに対し、地元の連邦検察局は人員流出や移民取り締まりへの振り向けで機能不全に陥っていると指摘。その結果、連邦捜査官は複雑な事件を連邦検察ではなく、ヘネピン郡検察局に持ち込むようになっていると述べた。連邦捜査官としては異例の対応だ。

モリアーティ氏は「性的人身売買や薬物密売といった犯罪が、教会に入って抗議する人々より重要でないなどと言えるはずがない」と述べた。「(連邦検察が)本来やるべき訴追を行っていないのは、公共の安全に関わる問題だ」と訴えた。

ミネソタ州の法執行当局者は、移民取り締まり以降の同州の変化はあまりに急激で、従来型の犯罪対策に長期的な影響を及ぼす可能性があると警告する。移民取り締まり強化に関わったある当局者は、トランプ政権が移民問題に過度に重点を置いたことによる「波及効果」で、暴力的な重罪犯を追及する連邦当局の能力が数年にわたって損なわれかねないと述べた。

これに対し、司法省のバルダサーレ報道官は「移民法執行でパートナーを支援することは、他の犯罪を捜査し迅速に訴追する能力に影響していない」と反論した。ホワイトハウスのジャクソン報道官は「(トランプ氏は)横行する詐欺と不法移民を取り締まるため、ミネソタ州で必要な行動を取った」と主張した。

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