Noriyuki Hirata

[東京 8日 ロイター] - トヨタ自動車株が後場の取引で急落した。同社は8日、2027年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前年比22%減の3兆円となる見通しと発表し、嫌気する売りが先行した。一時3%安の2888円に下落し年初来安値を更新した。中東情勢が影響する。製造業への中東情勢の悪影響が警戒される中、全体相場にも良くないイメージとの声も聞かれる。

発表前はプラスで推移していたが、発表直後に短時間でマイナスに転じた。純利益の2割減益は「見た目が大きい。期初ならではの慎重な見通しだろうが、さすがに売りが先行した」(岩井コスモ証券の有沢正一投資調査部フェロー)という。会社側の純利益予想は、IBESがまとめたアナリスト22人の予想平均値3兆9760億円を下回った。

営業利益予想は同20.3%減の3兆円。東海東京インテリジェンス・ラボの杉浦誠二シニアアナリストは「3期連続の営業減益でネガティブサプライズ」との見方を示す。

中東情勢の影響が営業利益を6700億円押し下げると見込む。東海東京の杉浦氏は「不透明感の中でガイダンス(会社側の見通し)を出したことは一定の価値がある」と指摘する。

一方、岩井コスモの有沢氏は「出遅れ銘柄の見直しの契機になるかと期待したが、肩透かしとなった」としており、全体相場に対するイメージは良くないと指摘している。

為替前提は1ドル150円、1ユーロ180円としており、現値より円高方向とした。為替要因によって「上振れの余地はありそうだ」(有沢氏)という。

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