[ワシントン 6日 ロイター] - 米ADPリサーチ・インスティテュートが6日発表した4月の全米雇用報告によると、民間雇用者数は前月比10万9000人増加し、2025年1月以来15カ月ぶりの大幅な伸びとなった。ロイターがまとめたエコノミスト予想(9万9000人増加)を上回った。中東紛争が景気見通しに影を落とす中でも、労働市場の安定が続いていることが示された。
3月は当初発表の6万2000人増から6万1000人増に小幅下方修正された。
労働市場は「低採用・低解雇」の状態が続いているが、米国・イスラエルとイランの戦争がインフレを助長する中、エコノミストらは下振れリスクを警告している。ADPの全米雇用報告で労働市場の安定が改めて確認されたことは、米連邦準備理事会(FRB)が2027年まで金利を据え置くとの金融市場の見方を裏付ける内容となった。
ナードウォレットのシニアエコノミスト、エリザベス・レンター氏は「労働市場は成長しているわけではないが、大きく悪化しているわけでもない。このところしばらく、堅調だが不安定な基盤の上にある」と指摘。「世界的な紛争の継続、原油ショックの影響、経済政策の不確実性が続く中、労働環境が変化したと判断するには、1回の強い雇用統計だけでは不十分だ」と述べた。
業種別では、教育・医療サービスが6万1000人増と全体をけん引した。建設業は1万人増加した。一方、専門ビジネスサービスは8000人減少した。
ADP報告はスタンフォード大学デジタルエコノミーラボと共同で作成されている。