Howard Schneider
[ワシントン 1日 ロイター] - 米ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は1日、イランとの戦争はインフレ見通しを大きく変え、米連邦準備理事会(FRB)が2%のインフレ目標を達成するため「複数回の」利上げを余儀なくされる可能性があると述べた。29日まで開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)で反対意見を出した理由を説明した。
カシュカリ氏は声明で「ホルムズ海峡の閉鎖が長期化し、中東のエネルギー・商品インフラにさらなる損害が生じる可能性もあるため、価格ショックの波は現在予想されているよりもはるかに大きくなる可能性がある」と説明。「FRBは強力な政策対応を実行に移す必要があるだろう。労働市場のさらなる弱体化のリスクがあっても、利上げ、場合によっては一連の引き上げが正当化される可能性がある」とした。
FRBは28─29日に開いたFOMCでフェデラルファンド(FF)金利誘導目標を3.50─3.75%に据え置くと決定した。ただ、決定は賛成8、反対4と、1992年10月6日以来、最も大きく意見が割れた。カシュカリ氏は、金利据え置き自体には賛成したものの、現時点で声明に緩和バイアスを盛り込むことは支持できないとして、反対した。
カシュカリ氏は、政策金利を据え置くことには反対しないが、イラン戦争に起因するインフレリスクにより、FRBが従来通り声明で次回の金利変更は利下げであることを示唆すべきではない段階に達したと感じていると説明。「近年の経済情勢や地政学的動向、そして高い不確実性を考慮すると、FRBは、次回の金利変更が利下げか利上げのいずれにもなり得ることを示す政策見通しを示すべきだ」と述べた。
カシュカリ総裁は、ホルムズ海峡が比較的早期に開通するという「穏やかなシナリオ」であっても、米国の基調インフレ率は年間3%程度と、FRBの目標である2%を大きく上回り、政策金利を据え置くのに十分な水準になると述べた。