Balazs Koranyi

[フランクフルト 1日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーらは1日、物価見通しが悪化し高インフレが定着するリスクが高まっているとして、早ければ6月にも金融引き締めが必要になる可能性があるとの見解を示した。

ナーゲル独連邦銀行(中銀)総裁は電子メールでのコメントで「現時点では、状況は従来の基本シナリオよりも好ましくない方向に進んでいる」と述べた。「見通しが著しく改善しなければ、ECB理事会が6月に対応することが一段と適切となる」と続けた。

ECBは3月、成長・インフレに関する「基本シナリオ」「悪化シナリオ」「深刻シナリオ」を示した。最も楽観的な基本シナリオでも一定の金融引き締めを想定しており、2回の利上げを見込んだ市場金利を前提としていた。その後、市場では3回の利上げが織り込まれている。

ナーゲル氏は「われわれは物価安定に対するリスクを認識しており、いつでも行動する用意がある」と強調。「基本シナリオにはすでに、より引き締め的な金融政策が含まれていることを忘れてはならない」と述べた。

エストニア中銀のミュラー総裁も利上げが必要になる可能性があるとの見方を示した。

ブログ投稿で「今週は利上げが必要だとはまだ考えなかったが、将来的に利上げが必要になる可能性はますます高まっている」と述べた。「エネルギー価格の上昇が他の財・サービスに波及している兆候がすでに見られる」と指摘した。

オーストリア中銀のコッハー総裁はより慎重な姿勢を示したが、イラン戦争による原油価格急騰を背景とした高インフレが長引く可能性があると警告した。

「インフレ見通しは悪化した」とし「従ってインフレが長期化する局面に直面している可能性がある」と述べた。

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