[ニューヨーク 28日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが円やユーロなどの主要通貨に対し堅調に推移した。米国とイランの戦闘停止に向けた協議の行方がなお不透明となっていることで、安全資産と見なされるドルに資金が流入している。日銀の政策決定会合を受け円は一時上昇したものの、長続きしなかった。

日銀は28日の金融政策決定会合で政策金利の据え置きを決めたが、決定は6対3。3人の審議委員が反対に回るのはマイナス金利導入を決めた2016年1月の決定会合で反対が4票出たとき以来の多さで、早ければ6月にも利上げが決定されるとの観測が浮上した。会合で議論した展望リポートでは、中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の高騰で物価が大きく上振れするリスクが顕在化する事態に警戒感を示し、引き続き政策金利を引き上げていく方針を示した。

これを受け、円は当初買われたが、植田総裁が記者会見で示した景気見通しが抑制的だったことで失速。ニューヨーク市場終盤の取引で円は対ドルで159.65円、対ユーロで186.90円と、前日比ほぼ横ばいで推移した。

イランを巡っては、トランプ米大統領が27日、戦闘停止に向けたイランの新たな提案について、国家安全保障担当の主要補佐官らと協議。ただ、米政府当局者によると、トランプ氏はこの提案がイランの核開発計画に触れていないことに不満を示している。

マネーコープ(ニュージャージー州)の北米ストラクチャリング責任者、ユージン・エプスタイン氏は「原油高、ドル高、米国債利回りの上昇、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ観測の後退、金価格の下落という典型的なリスク回避の相関関係がみられている」と指摘。

スコシアバンクのアナリスト、ショーン・オズボーン氏は「ドルは総じて堅調に推移しているが、足元ではリスク選好が主な要因とは強く意識されていない」とし、「FRBが28─29日の日程で開く連邦公開市場委員会(FOMC)を含む週内の一連の主要中央銀行の決定会合が注目される中、ポジション調整の動きが出ている可能性がある」と述べた。

FRBは今回のFOMCで金利据え置きを決定するとの見方が大勢。スタンダード・チャータード(ニューヨーク)のG10為替戦略責任者、スティーブ・イングランダー氏は「今回の金融政策が主題ではないとみられているが、景気を巡る評価は改善する可能性がある」との見方を示した。

終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数 は0.2%高の98.66。ユーロ/ドルは0.11%安の1.17085ドル。

ドル/円 NY終値 159.61/159.62

始値 159.61

高値 159.78

安値 159.42

ユーロ/ドル NY終値 1.1711/1.1713

始値 1.1692

高値 1.1717

安値 1.1678

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