さらに、穀物価格の上昇は農家の所得を直接押し上げていることから、農業資材・農機に対する投資も活発化しています。特に、長らく農家の経済状態が冴えない時期が続いていたため、ここに来て大型トラクターのペントアップ需要(繰り越し需要)が発現しています。

世界最大級の農機メーカーであるディーア<DE>では、販売価格の引き上げ効果も相まって、大幅な業績拡大が期待されています。機器の更新需要は複数年にわたり継続すると見込まれており、農家の収益環境が改善する局面において、最も恩恵を受けやすい銘柄のひとつと言えるでしょう。

ディーアの株価チャート

■日本株市場で存在感を増す関連株

日本株市場でも、農業をテクノロジーや資材で支援する企業群や、世界的な商権を持つ総合商社が注目を集めています。食料安全保障への関心が国内外で高まる中、農業インフラを担う企業の存在感はますます増しています。

日本の総合商社の中で、穀物取扱量においてトップクラスの規模を誇るのは丸紅<8002> です。

丸紅は、穀物のトレードにとどまらず、肥料・農薬・種子といった農業資材の提供から散布サービスまで、農業全般を幅広く手がけています。国内外における穀物需要の拡大と価格上昇の恩恵をダイレクトに受けやすい構造にあり、穀物をテーマに長期投資を検討する際の筆頭候補となるでしょう。

丸紅の株価チャート

これに対して、世界的な農業インフラ投資の波に乗る中核銘柄として中長期的な成長が見込まれているのが、世界有数の農機メーカーであるクボタ<6326> です。

トラクターやコンバイン、田植え機などに自動運転技術を組み込んだ「スマート農業(DX化)」を牽引するクボタは、実践農場「クボタファーム」を全国で運営するなど、国内外の農業の効率化と生産性向上にも積極的に貢献しています。

クボタの株価チャート
穀物相場を好機に変えるには
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