[ワシントン 16日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのミュラー・エストニア中央銀行総裁は、ECBは今月30日の会合までにインフレ加速抑制のために利上げが必要かどうかを判断するデータを得られない可能性があるとの認識を示した。6月の会合では判断材料がより豊富になるとしている。

中東での戦争によるエネルギーコストの上昇を受け、3月のユーロ圏インフレ率は2.5%に急上昇した。これを受け、物価上昇スパイラルを防ぐために金融引き締めが必要かどうか政策当局者の間で議論が起きている。

ミュラー氏は、ECBはこうした2次的波及効果の定着を防ぐために行動する準備を整える必要があるが、30日の会合ではそうした影響を示す証拠を確認するには時期尚早かもしれないと主張した。

ワシントンで開催中の国際通貨基金(IMF)・世界銀行春季会合でロイターに「現時点ではそうした確かなデータはまだ存在しない。より広範なインフレ圧力が定着するには、ある程度の時間がかかるだろう。4月末までに判断するのは難しいかもしれない」と述べた。

一方で、4月の利上げを完全に排除することはできず、選択肢を考慮する必要があるとした。戦況の予期せぬ展開が見通しを根本的に変える可能性があるためだという。

「和平交渉が非常にうまくいかない事態も考えられる。戦争の長期化は最大の不確定要因であり、エネルギー価格を左右するとともに、成長やインフレに幅広い影響を及ぼす」と指摘した。

また、インフレによるショックは一時的なものだと単純に決め込むことは誤りだとも主張した。

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