Arathy Somasekhar Georgina McCartney

[ヒューストン 15日 ロイター] - 米国の原油純輸入量が先週、統計開始以来の水準に減少し、第2次世界大戦以来初めて純輸出国に転じる寸前となった。イラン戦争によって中東からの供給に混乱が生じ、アジアや欧州の買い手が代替調達先の確保に奔走する中、米国の出荷量が過去最高近くまで急増したためだ。

15日発表された米政府のデータによると、先週の原油純輸入量は日量6万6000バレルに減少し、2001年の週間統計開始以来の低水準となった。一方、原油輸出は日量520万バレルで、7カ月ぶりの高水準だった。

年間ベースで米国が最後に原油の純輸出国だったのは1943年。

ライスタッドのジャニブ・シャー副社長(石油市場担当)は米国の輸出増加について、大西洋岸とアジアの買い手が供給源を求めてより遠方まで手を伸ばしている証拠だと述べた。

船舶追跡サービスのケプラーによると、先週の米国産原油輸出の約47%に当たる日量約240万バレルが欧州に向けて出荷された。アジア向けは約37%の日量149万バレル前後で、1年前の30%から割合が高まった。

主な買い手にはオランダ、日本、フランス、ドイツ、韓国が含まれる。

一方、先週の米国の原油輸入は日量100万バレル超減少した。中東からの供給混乱を受け、北海ブレント先物の米WTI先物に対するプレミアムは先月、1バレル当たり最大20.69ドルまで拡大した。これにより、米国の買い手による輸入意欲が低下した一方、欧州やアジアの製油所にとっては米国産の魅力が高まった。

<輸出能力の限界近づく>

しかし、アナリストやトレーダーによると、米国の輸出能力は限界に近づきつつあるという。

ケプラーのアナリスト、マット・スミス氏は、4月の原油輸出は日量約520万バレルに達する見込みだとし、輸出量が月次ベースで生産能力の限界に迫っていると述べた。

トレーダーやアナリストらは、パイプラインの輸送能力や使用可能な船舶が限られていることを理由に、米国の輸出能力は最大で日量600万バレルだと指摘する。政府のデータによると、米国の輸出量は23年に記録した日量560万バレルが過去最高だ。

ドバイを拠点とする石油トレーダーのベクゾド・ズクリトディノフ氏は「先週の輸出量が日量520万バレルとなり、市場はすでに輸出の上限を試している。ここから先、1バレル増えるごとに以前よりも輸送コストが高くなる」と述べた。

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