[ワシントン 15日 ロイター] - 米セントルイス地区連銀のムサレム総裁は15日、中東情勢を背景と下原油価格の高騰を受け、基調的なインフレが年内3%近辺に達する公算が大きく、米連邦準備理事会(FRB)は「当面」金利を据え置く必要があるという認識を示した。
ムサレム総裁はロイターのインタビューで「原油価格の動向がコアインフレに波及する可能性が高い」とし、年末時点のコアインフレがFRBの目標である2%に対し「3%を若干下回るか、おそらく3%近辺」になるほか、さらに上昇するリスクもあると語った。
総裁は「現在の金融政策は良好な状態にあり、当面はこの水準を維持するのが適切だろう」とし、今後数カ月間で入手されるインフレや雇用、経済に関するデータを注視すると述べた。
トランプ政権による昨年の関税引き上げによる影響は今四半期中に薄れる見通しのほか、住宅価格の上昇も鈍化していると指摘。「インフレのあらゆる構成要素がバランスよく低下していく必要がある。足元、住宅部門がその大半を担っている。モノは逆方向に動き、住宅以外の主要サービスの価格は高止まりしている」と述べた。
「現状では、中長期的なインフレ期待は非常に安定している」としつつも、インフレが上昇し、インフレ期待を押し上げるようであれば、「その時点で利上げが適切となる可能性もある」とした。
原油相場については、関税引き上げ、移民対策強化に続き、「過去12カ月で3回目のネガティブな供給ショック」とし、インフレ見通しだけでなく、おそらく成長への打撃を通じて雇用市場の見通しにもリスクをもたらすと指摘。「インフレ率の上昇と労働市場の弱体化という、責務の両面でリスクが高まっている。この2つを総合的に考慮すると、現在の政策水準は適切だと言えるだろう」という認識を改めて示した。
また、今年の成長率は鈍化するものの、1.5%─2%の範囲内にとどまるだろうとの見通しを示した。