日本政府が近く決定する武器輸出の規制緩和に、欧州や東南アジア諸国が関心を寄せている。武器の主要な調達先だった米国の供給能力がウクライナやイランの紛争でひっ迫、自国第一主義を掲げる同国への信頼も揺らいでおり、世界の武器市場から距離を置いてきた日本をサプライチェーン(供給網)に組み込みたいとの思惑がある。武器輸出に慎重だった日本企業も、生産能力や海外での情報収集を強化するなど前向きな姿勢に転じつつある。

「ペナルティボックス」から復帰

「日本が加わることで解消できるボトルネックがある」。在日ポーランド大使館のマリウシュ・ボグシェフスキ次席はロイターの取材に語った。ポーランドはロシアと緊密なベラルーシと国境を接し、軍の近代化を進めている。無人機(ドローン)対応や電子戦などで日本と協力し、防衛装備の不足を補えると説明した。

西側諸国の武器のサプライチェーンは米国が長年主導してきたが、同国の対外有償軍事援助(FMS)制度による調達は、同盟国にとって納期遅延と高コストが悩みの種だった。近年はウクライナとイランの紛争で弾薬不足が深刻化し、トランプ大統領の同盟国を恫喝するような発言も不安を増幅させている。

匿名の欧州外交官3人は、日本の武器輸出緩和で米国製への依存を減らせる可能性があると指摘。トランプ氏が北大西洋条約機構(NATO)離脱やグリーンランドの武力併合に言及したことで、米国への信頼が揺らいでいると打ち明ける。

日本は安倍晋三政権時の2014年に武器の禁輸政策を転換したが、ミサイルや戦闘機、艦船など殺傷能力がある完成品の輸出には踏み込まなかった。高市早苗政権は防衛装備移転三原則の運用指針を変更し、日本と協定を結んでいる国には事実上全面解禁する方針で、4月末までに正式決定する。紛争地域への禁輸は原則維持する。政府関係者によると、すでにフィリピンへの中古護衛艦の輸出などを有力候補として検討している。

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「国際政治の本流に戻ることは避けられなかった」