Lucia Mutikani
[ワシントン 10日 ロイター] - 米労働省が10日発表した3月の米消費者物価指数(CPI)は前年比3.3%上昇し、2月の2.4%から加速した。前月比では0.9%上昇と、2月の0.3%から加速し、2022年6月以来、約4年ぶりの大幅な伸びとなった。経済運営に対する不満から支持率が低下しているトランプ大統領にとって大きな打撃になるとみられる。
イランに対する軍事攻撃を背景に原油価格が急上昇したことや、関税措置による物価押し上げ圧力が続いたことが要因で、米連邦準備理事会(FRB)による年内の利下げ観測は一段と後退した。
ロイターがまとめたエコノミスト予想は前年比3.3%上昇、前月比0.9%上昇だった。
3月の大幅な伸び加速は、消費者が直面する「アフォーダビリティー(価格の手ごろさ)」を巡る課題を改めて浮き彫りにした。トランプ氏は24年の大統領選で物価の引き下げを公約に掲げて勝利した。
変動の大きい食品とエネルギーを除くコアCPIは前年比2.6%上昇と、伸びは前月の2.5%からやや加速。前月比では0.2%上昇と、伸びは前月から横ばいだった。中古車・トラック価格の下落が、家賃、航空運賃、衣料品・家庭用家具の上昇を相殺した。ただ、原油価格ショックの二次的影響が波及するにつれて4月には伸びは加速すると予想されるため、FRB当局者にとっては安心材料にはならないとみられる。
3月はガソリン価格が21.2%と大幅に上昇し、月間上昇率の約4分の3を占めた。ディーゼルを含むその他の自動車燃料は30.8%急騰し、調査開始以来最大の上昇幅となった。
食品価格は横ばい。2月は0.4%上昇していた。
FWDBONDSのチーフエコノミスト、クリストファー・ラプキー氏は「中東戦争の結果、米経済はインフレの直撃を受けた」とし、「1970年代以降の景気後退は全てエネルギー価格ショックが先行している」と述べた。
エコノミストらは、今後数カ月は、中東紛争がコア物価指数を押し上げると予想。高騰するジェット燃料が航空運賃を引き上げ、ディーゼル価格の上昇が道路輸送コストの上昇につながるとみている。また、肥料やプラスチックなどの価格も上昇すると予想されている。