Brendan O'Boyle Natalia Siniawski

[メキシコ市 9日 ロイター] - メキシコ中央銀行が9日公表した3月の政策決定会合の議事要旨では、景気が低迷する状況下で、中東における紛争⁠の激化に起因する新たなインフレリスクをどのように評価するかについて、政策当局者の間で意見が大きく割れたことが明らかになった。

3月の会合は、政策金利を25ベーシスポイント(bp)⁠引き下げて6.75%とすることを3対2の賛成多数で可決した。利下げにはロドリゲス総裁、メヒア副総⁠裁、クアドラ副総裁が賛成し、ヒース副総裁とボルハ副総裁が反対した。

反対派は、地政学的緊張によって新たな不確実性が生じているとして、より慎重な判断が必要だと主張した。

ヒース副総裁は「中東紛争の激化により石油価格が値⁠上がりして金融市場のボラティリティーが高まり、インフレと経済活動に新たなリスクを⁠もた⁠らした」と指摘。「私の見解では、このショックの影響を正確に評価するには情報が限られている」と付け加えた。

一方で賛成派は、メキシコの低調な経済がこうしたインフレ圧力を和らげるバッファーを提供していると主張。議事要旨は「⁠大半のメンバーは、メキシコ経済に生じている大きな緩みが(紛争の衝撃による)影響を和らげると推測した」と記した。

中東紛争の影響をどの程度重視するかを巡る議論は、政策当局者の間で、中銀の主要責務であるインフレの抑制を優先するのか、それともメキシコの低迷する景気を支えるために金融政策を行使⁠するのかを巡り、見解が割れていることを反映している。

ヒース副総裁は、現在の衝撃が解消されるまで利下げを休止すべきだと主張。コアインフレが高止まりしてコア以外のインフレが上昇している状況下で政策金利を引き下げれば、中銀の信認が損なわれると警告した。

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