Lucia Mutikani
[ワシントン 9日 ロイター] - 米商務省が9日発表した2月の個人消費支出(PCE)価格指数は前月比0.4%上昇と、上昇幅は2025年2月以来の大きさとなった。伸びは1月の0.3%から加速し、ロイターがまとめたエコノミスト予想と一致した。イランに対する軍事攻撃の影響を受けて3月も上昇した可能性が高く、米連邦準備理事会(FRB)は当面は利下げに動かない公算が大きい。
前年比では2.8%上昇し、1月と同じ伸びとなった。
サンタンデール・US・キャピタル・マーケッツの米国チーフエコノミスト、スティーブン・スタンレー氏は「数字は悪化している。FRBはインフレ目標未達への正当な言い訳が尽きつつある。多くのFRB当局者は我慢の限界に近づいているとの考えを示し始めている」と述べた。
項目別では、レクリエーション用品や乗用車、衣料品、履物などが伸びたほか、ガソリンなどのエネルギー価格が1.4%上昇。サービス価格が小幅に伸びが加速したほか、輸送サービス、金融サービス、保険、外食、ホテルなどの宿泊費も上昇した。
変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアPCE価格指数は前月比0.4%上昇と予想と一致。前年比では3.0%上昇と、1月の3.1%からやや鈍化した。コアPCE価格指数の前年比での鈍化は、昨年の高い数値が計算から外れたベース効果を反映している。
個人消費支出は前月比0.5%増加し、予想と一致した。1月は0.3%増だった。インフレ調整後の個人消費は0.1%増。1月は横ばいだった。物価高が消費支出の押し上げにつながった。
可処分所得が9カ月ぶりに減少したほか、貯蓄率も4.0%と、1月の4.5%から低下。エコノミストは、2025年第4・四半期(10─12月期)に大きく減速した消費が今後さらに鈍化すると予想している。
RSMのチーフエコノミスト、ジョセフ・ブルスエラス氏は「支出を賄うための貯蓄率の急激な低下は、米国民の経済的な不満が高まっていることを強く裏付けている」と述べた。
エコノミストらは3月のインフレ急上昇に身構えており、米消費者物価指数(CPI)は前月比で約1.0%上昇し、前年比では約3.3%上昇すると予想している。米CPIは10日に発表される。