米電気自動車(EV)大手テスラ<TSLA.O>のイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が株式非公開化計画を断念したのを受け、テスラ株にずっとインターネット上で懐疑的な見方をしてきた人たちが、同社に圧力をかける新たな好機が訪れたと色めき立っている。

マスク氏は8月7日、1株当たり420ドル(約4万7000円)で自社の株式を非公開化することを検討しているとツイッターで表明。非公開化することにより、空売りから解放され、世間の目から財務状況を隠すことになるはずだった。

だが同氏は24日になって突如、非公開化計画を断念すると発表。米証券取引委員会(SEC)が、非公開化を巡るマスク氏のツイートを調査するとのメディア報道は、「反テスラ派」を活気づかせた。

「実にばかげた状況だ」と、カナダ人のブロディ・ファーガソンさん(25)は言う。ファーガソンさんはマスク氏の他のベンチャー事業に関する動画を見て、テスラに関心を抱くようになった。

「非公開化の断念で、私たちの懐疑的な見方が勢いを得ている」と、テスラ株に弱気のポジションを取るファーガソンさんはツイッターを通してロイターに語った。

ファーガソンさんは、ツイッターを利用したクラウドソーシングによって、財務データや、テスラ施設の写真や衛星画像や動画を集め、同社の生産・販売台数を解明して、同社の株式が過大評価されているという考えを裏付けようとしている大勢の反テスラ派の1人にすぎない。

テスラの広報担当者は、空売り投資家についてコメントしなかった。マスク氏の支持者はしばしばツイッター上で、空売り投資家のことを「ヘイター(憎む人)」と呼んでいる。

ジム・チェイノス氏やデービッド・アインホーン氏のようなウォール街で最も有名な空売り投資家とは異なり、このようなコミュニティーに属するのは、主に個人投資家や、「@TeslaCharts」などのツイッターフィードと一緒になって趣味で調査を行う人たちだ。

「反テスラの立場を取るコミュニティーの住人は、多くが全く普通の人たちだ」と、中小企業の経営者で、「@Latrilife」というユーザー名を使うツイッター利用者は言う。彼もテスラ株に対し弱気なポジションを取っている。