Kentaro Okasaka

[東京 16日 ロイター] - 信越化学工業は16日、塩化ビニール樹脂の国内向け販売価格を1キロ当たり30円以上値上⁠げすると発表した。約2割の値上げとなる。4月1日納入分から。中東情勢で原料エチレンの価格が急騰し、調達先の三菱ケミカルグループか⁠ら数量制限を受け、減産を余儀なくされているため。

現在の状⁠況は「自助努力の範囲を大きく超えており、販売価格の改定と供給量の制限が必要となっている」とし、理解を求めている。同社によると、塩化ビニール樹脂は自動⁠車のシートやダッシュボード、ハンドルのほか、上下水道のパ⁠イプ⁠や住宅建材などに使われる。

塩化ビニール樹脂は同社のほかカネカやトクヤマ、東ソーが生産している。

イラン沖のホルムズ海峡を船舶が航行できなくなっており、原料ナフサの調達⁠減が避けられないとの判断から国内でエチレン減産が相次いでいる。旭化成は三菱ケミカルと共同運営する岡山県の施設で減産を開始。三菱ケミカルは単独で運営する茨城県の施設でも減産を始めた。三井化学も千葉県と大⁠阪府の工場で減産している。

ナフサは原油を精製して作られる石油製品の一種で、ポリ袋やペットボトルなどの原料となる。石油化学工業協会の統計によれば、ナフサの輸入は中東に73.6%(2024年)を依存している。

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