[11日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)は米・イスラエルとイランの紛争に伴う原油価格の高騰を抑制するため、同機関として過去最大規模の石油備蓄放出を提案した。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が10日、関係者の話として報じた。
IEAが提案した備蓄の取り崩し規模は、2022年にロシアがウクライナへの全面侵攻を開始した際にIEA加盟国が2回に分けて放出した1億8200万バレルを上回るという。
WSJによると、IEAは10日に加盟国の臨時会合を開き、11日に各国が提案について決定する見込み。反対する国がなければ提案は採択されるが、1カ国でも反対すれば計画が遅れる可能性があるという。
主要7カ国(G7)は10日に開いたエネルギー相会合で、石油備蓄の放出で合意に至らず、IEAに状況評価を求めた。
G7関係筋はロイターに対し「現時点で原油の物理的な不足に直面している国はないが、価格は急上昇しており、放置するという選択肢はない」とし、「G7各国はIEAが調整する石油備蓄放出をおおむね支持している」と述べた。
ただ、放出総量や各国の配分、タイミングなどについてさらに協議が必要なため、直ちに放出を開始することはできないという。
同関係筋は「IEA事務局が市場への影響予測に基づくシナリオを提示する見込みで、中国やインドなど非加盟国にも働きかけが行われる可能性がある」と述べた。
IEAと米ホワイトハウスのコメントは得られていない。
一方、IEA加盟国である韓国の産業通商資源省は11日、IEA主導の石油備蓄放出に関する協議に参加しているものの、どのような立場を取るかはまだ決めていないと明らかにした。