Stephanie Kelly Laila Kearney

[ニューヨーク 10日 ロイター] - 米国時間の原油先物は約11%下落した。トランプ米大統領が、中東戦争が間もなく終結する可能⁠性があるとの見通しを示したことで、原油供給の長期的混乱懸念が後退した。下落幅は2022年以降で最も大幅なものとなった。

清算値は、北海ブレント先物が11.16ドル(11%)安⁠の1バレル=87.80ドル。米WTI先物は11.32ドル(11.9%)安の1バレル=83.45ドルとなった。

米国のライト・エネルギー長官⁠が、米海軍が原油輸送の要衝であるホルムズ海峡を通過する石油タンカーを護衛することに成功したとXに投稿したことも一時売り材料となった。ただその後、この投稿は削除された。

リポウ・オイル・アソシ⁠エイツの創設者アンドリュー・リポウ氏は、「ホルムズ海峡が再開される可⁠能性⁠に市場が反応した。米政権の観点から見れば、この措置には明確なイメージ戦略もある。原油価格とガソリン価格の低下は、消費者の負担軽減につながるためだ」と指摘した。

一方、ウッド・マッケンジー社の会長⁠兼主任アナリスト、サイモン・フラワーズ氏は、たとえ戦争が終わっても石油供給はすぐには回復しないとの見方を示す。「製油所や港湾に保管されている原油は、船舶ですぐに輸送できるかもしれない。しかし、油井が長期間閉鎖された場合、生産をフル稼働に戻すには数週間、ある⁠いはそれ以上かかる可能性がある」とした。

主要7カ国(G7)は10日、エネルギー担当相会合を開き、安定供給を支えるために石油の備蓄放出を含め必要な措置を講じる用意があることを確認した。ただ、備蓄の放出について決定を下すには至らなかった。

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